【防災士が解説】防災×高齢者支援|避難の決め手は「行政情報」ではなく「家族からの一言」だった

災害時、高齢者はなぜ避難が遅れるのか。
多くの現場を見てきて、私は同じ言葉を何度も聞きました。

「行政の情報は見ていたけど、動けなかった」
「最後に背中を押したのは、家族からの連絡だった」

ここに、高齢者防災の本質があります。


■① 高齢者に防災情報は“届いている”が“伝わっていない”

現在、避難情報は多様な手段で発信されています。

・防災無線
・テレビ・ラジオ
・スマートフォン
・行政の防災アプリ

しかし高齢者の多くは、
「見聞きしても、どう行動すればいいか分からない」
という状態に陥ります。

情報は届いている。
だが、行動にはつながっていない。


■② 高齢者が避難をためらう本当の理由

現場で多い理由は次の通りです。

・自分は大丈夫だと思ってしまう
・近所が動いていない
・迷惑をかけたくない
・どこまで本気かわからない

これは“判断力の問題”ではなく、
心理的ブレーキです。


■③ 最後に動いたきっかけは「家族からの連絡」

多くの災害で共通しているのが、

「家族からの直接の連絡で避難を決めた」

という事実です。

行政情報は“背景”。
家族の言葉は“引き金”。

「今すぐ逃げて」
「迎えに行くから準備して」
「一人で判断しなくていい」

この一言が、行動を変えます。


■④ なぜ家族の言葉は強いのか

理由は明確です。

・信頼している
・日常の延長線にある
・責任を共有できる

高齢者にとって、
家族の声=安心材料です。

不安な状況ほど、
人は“信頼できる人の判断”に従います。


■⑤ 家族が準備すべき「高齢者避難の型」

最低限、次のことを決めてください。

・避難判断を伝える担当者
・連絡が取れない場合の対応
・迎えに行くか、先に逃がすか

これを決めていない家庭は、
災害時に必ず迷います。


■⑥ 自律型避難は「高齢者を置き去りにしない」

自律型避難とは、
自己判断で勝手に動くことではありません。

支援が必要な人を含めて、判断できる状態を作ること。

高齢者を守れるかどうかが、
地域の防災力そのものです。


■⑦ 今日できる最も現実的な対策

今日、家族で確認してください。

「避難の連絡、誰がする?」

この一言で、
高齢者の命を救える可能性は確実に上がります。


■まとめ|高齢者防災の最前線は「家族」

防災情報は重要です。
しかし最後に人を動かすのは、人の声です。

行政 → 判断材料
家族 → 行動の決断

この役割を理解し、
家族が“最後のスイッチ”になる。

それが、
高齢者を守る最も確実な防災です。

結論:
高齢者の避難を決めるのは、家族の一言である。
防災士として、多くの現場でそれを見てきました。

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