【防災士が解説】抗がん剤治療中の避難はどうする?“必ず備えておきたい”命を守るポイント

抗がん剤治療中の方にとって、災害時の避難は特に注意が必要です。免疫力が下がり、感染症リスクが高く、避難所は人が密集しているため体調を崩しやすい環境です。ここでは、治療中の方が安全に避難するために「絶対に準備すべきこと」をまとめます。


■ 避難は“早め”が鉄則

体力が落ちているため、災害発生後に動くのは危険です。
● 豪雨の予報が出た段階
● 避難指示の前の“高齢者等避難”の段階

このタイミングで避難するのが理想です。


■ 必ず持っていくもの(治療中に必要な物)

● お薬手帳
● 服薬中の薬(1週間分)
● 処方内容が分かる紙・写真
● マスク(多め)
● アルコール消毒
● 清潔なタオル・ウェットティッシュ
● 体温計
● 飲料水(ミネラルウォーター)
● 食べられるもの(嗜好が限られる場合は必須)

薬の確保は命に直結します。


■ 避難所で気を付けるポイント

● 人が密集しない場所を選ぶ
● 窓際や通路を避け、出入りしやすい場所に
● 消毒・手洗いを徹底
● 冷え対策(体温が下がると免疫力低下)
● 長時間同じ姿勢にならない

体調管理が何より重要になります。


■ 体調が急変したときの対応

● スタッフ・医療班へすぐ申告
● 酸欠・脱水・貧血のサインを見逃さない
● 発熱・嘔吐・下痢は早期に相談

避難所では医療スタッフが常駐していない場合もあるため、早めの相談が命を守ります。


■ 車中避難という選択肢もあるが要注意

● 換気不足
● エコノミークラス症候群
● 温度管理が難しい

体調への負担が大きいため、長期の車中泊は避けるべきです。


■ まとめ

抗がん剤治療中の方の避難は、通常よりも強いリスク管理が必要です。
「早めの避難」「薬の確保」「感染症対策」が命を守る3本柱になります。
災害は待ってくれません。日ごろから“治療中の避難バッグ”を準備しておくことで、いざというときの安心につながります。

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