【元消防職員・防災士が解説】防災×東日本大震災と「戻ってしまう心理」|引き返した数分が生死を分けた

東日本大震災では、
避難を始めたにもかかわらず、
途中で引き返して命を落とした人が少なくありませんでした。

「忘れ物を取りに」
「家族を迎えに」
「本当に大丈夫か確認したくて」

この“戻る行動”こそ、
津波災害で最も危険な選択の一つです。


■① なぜ人は逃げている途中で戻ってしまうのか

現場で強く感じたのは、

・自分の判断を疑ってしまう
・責任感が不安を上書きする
・「これくらいなら間に合う」という錯覚

人は危機下で、
合理性よりも感情を優先します。

戻る行動は、
弱さではなく人間らしさです。


■② 東日本大震災で実際に多かった「引き返し理由」

津波被災地で多かったのは、

・携帯電話を取りに戻る
・車を移動させに戻る
・家族が来ていない気がして戻る

しかし津波は、
人の都合を一切待ちません。

数分の差が、
致命的な結果を生みました。


■③ 「一度逃げたら戻らない」が守られなかった現実

多くの人が、

・逃げた方がいい
・戻るのは危険

と知っていました。

それでも戻ってしまったのは、
戻らないと決めていなかったからです。

知識はあっても、
ルールがなければ行動は揺らぎます。


■④ 防災で必要なのは「戻らない前提の設計」

重要なのは、

・冷静に判断する
ではなく、
戻らないと最初から決めておくこと

戻らない前提で、

・持ち物を減らす
・合流ルールを作る
・家族に伝えておく

これが命を守ります。


■⑤ 家庭でできる「戻らない防災」の作り方

東日本大震災の教訓として、
必ず次を決めてください。

・避難したら家には戻らない
・忘れ物は取りに行かない
・合流できなくても探しに戻らない

「戻らない約束」が、
最大の安全装置です。


■⑥ 子どもには「戻らなくていい」を明確に教える

子どもは、

・親を探して戻る
・呼ばれた気がして戻る

ことがあります。

「何があっても戻らない」
と繰り返し伝えることが、
子どもの命を守ります。


■⑦ まとめ|東日本大震災が教えた「戻らない防災」

東日本大震災では、

・逃げる判断
よりも、
逃げ続ける覚悟

が生死を分けました。

防災とは、
正しい判断を一度することではありません。

最後まで判断を変えない仕組みを作ること。

それが、
東日本大震災という
未曾有の津波災害から
私たちが学ぶべき、
最も重く、実践的な防災なのです。

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