【元消防職員・防災士が解説】防災×避難服備蓄(家族分)|「1人分」では足りない現実と家庭別ストック設計

避難服の備蓄というと、
「とりあえず1セットあればいい」
と思われがちです。

しかし災害現場では、
家族分をどう揃えているかで、
避難生活の快適さと健康状態に
はっきり差が出ます。

避難服は“個人装備”ではなく、
家族単位の生活装備として考える必要があります。


■① なぜ「家族分」で考えないと失敗するのか

災害時の避難は、

・同時に全員が困る
・買い足しができない
・支援物資はサイズが合わない

という状況が重なります。

誰か一人でも、

・寒さに耐えられない
・着替えが足りない
・体調を崩す

と、家族全体の行動力が落ちます。

家族の弱点が、そのまま家族全体の弱点
になります。


■② 家族構成ごとに必要な避難服は違う

避難服は「枚数」よりも
家族ごとの特性が重要です。

・乳幼児:汚れ・汗対策で多め
・小学生:成長を見越したサイズ
・高齢者:着脱しやすさ最優先
・持病がある人:体温管理重視

一律に揃えると、
必ず誰かが我慢することになります。


■③ 家族分避難服の最低ライン(目安)

現場経験からの最低目安です。

・大人:
 下着3セット
 長袖インナー2枚
 動きやすいズボン2本
 防寒用羽織1枚

・子ども:
 下着3〜4セット
 着替え上下2〜3組
 防寒着1枚

「3日分」を基準にすると、
現実的で無理がありません。


■④ 家族分備蓄でよくある失敗例

よく見かける失敗は、

・サイズが合わない
・季節が合っていない
・新品すぎて着心地が悪い
・1人分しか準備していない

特に、
子どもの成長によるサイズアウト
は見落とされがちです。


■⑤ 避難服は「日常着の延長」でいい

避難服は、
特別な防災グッズである必要はありません。

・着古したが機能的な服
・動きやすい部屋着
・季節用にローテーション

これを、

・非常持ち出し袋(最小)
・自宅備蓄(メイン)

に分けて管理すると、
無理なく続けられます。


■⑥ 家族全員で「避難服チェック」をする意味

おすすめなのが、

・年に1回
・家族全員で
・実際に着てみる

という確認です。

・きつくないか
・寒くないか
・動きにくくないか

着て初めて分かる問題
が必ず見つかります。


■⑦ 子どもには「自分の避難服」を持たせる

子どもには、

・自分の避難服
・自分の袋

を持たせてください。

「自分のもの」
という意識があるだけで、
避難時の不安が大きく減ります。


■⑧ まとめ|避難服備蓄は「家族を守る設計」

避難服の備蓄は、

・量の問題
ではなく、
家族全体の耐久力の問題です。

防災とは、
強い人を基準にすることではありません。

一番弱い家族が、無理なく過ごせる準備をすること。

それが、
避難所生活を乗り切るための、
現実的で効果の高い防災対策なのです。

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