【防災士が解説】防災×GIGAスクール構想⑳|「引き算の設計」で現場は強くなる

防災×GIGAを進めるほど、やることは増えがちです。
しかし災害現場で強い学校ほど、実は「やらないこと」を決めています。
引き算の設計が、判断と行動を速くします。

この記事では、防災士の視点から、防災×GIGAにおける引き算の重要性を整理します。


■① 足し算は安心感、引き算は行動力

足し算の防災は、

・項目が増える
・手順が複雑になる
・判断が遅れる

一方、引き算は、

・迷いが減る
・初動が早い
・疲弊しにくい

現場では、後者が圧倒的に機能します。


■② 防災×GIGAで増えがちな「やりすぎ」

GIGAがあることで、

・連絡頻度を上げすぎる
・情報量を詰め込みすぎる
・全員に同時対応しようとする

このやりすぎが、結果的に混乱を生みます。


■③ 防災士から見て多かった失敗

現場で多かったのは、

・全部正しくやろうとして止まる
・確認が増えすぎて初動が遅れる
・担当者が疲弊する

足し算の善意が、現場を弱くします。


■④ 引き算で残すべき「最低限」

防災×GIGAで残すべき最低限は、

・安否確認
・判断の基準共有
・次の見通しの提示

これだけでも、現場は十分に機能します。


■⑤ 行政が言いにくい本音

行政としても、すべてを完璧に回すことは期待していません。
本音では、「止まらない最低限」を守ってほしいと考えています。

引き算の設計は、行政対応とも相性が良いです。


■⑥ 自律型判断は引き算で育つ

選択肢が多すぎると、自律は生まれません。

・判断軸を絞る
・行動を単純化する
・例外を減らす

引き算された環境こそ、自律型判断を後押しします。


■⑦ 引き算は責任を軽くする

やることを減らすことは、

・失敗リスクを減らす
・責任の集中を防ぐ
・継続を可能にする

結果として、現場の心理的安全性が高まります。


■⑧ 引き算は「逃げ」ではない

引き算は妥協ではありません。

・現実に合わせる
・続けられる形にする
・次につなげる

極めて戦略的な防災判断です。


■まとめ|引き算ができる学校は折れない

防災×GIGAで本当に強いのは、
やることが多い学校ではありません。

結論:
防災×GIGAでは、「引き算の設計」が判断を速め、現場を守る最大の強化策になる。

防災士として現場を見てきた中で、
やることを絞り切れていた学校ほど、混乱が少なく、対応も安定していました。
減らす勇気が、防災を一段強くします。

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