【元消防職員が解説】防災×冬|冬の火災で「雪が消火を妨げる」理由

冬の火災では、「雪があるから消せる」と思われがちです。しかし実際の現場では、雪が消火活動を妨げる要因になることが少なくありません。


■① 雪は“水の代わり”にならない

雪は密度が低く、炎に当てても十分な冷却効果が得られません。溶ける前に蒸気となって逃げ、火勢を抑える力は限定的です。


■② 雪で足場が不安定になる

積雪や圧雪は滑りやすく、消火・避難の動線を奪います。転倒リスクが高まり、迅速な行動が難しくなります。


■③ 現場で見た「雪が逆効果になった例」

元消防職員として見てきたのは、雪をかけて消そうとして近づきすぎ、煙や熱で後退を余儀なくされたケースです。雪に頼る判断が初動を遅らせていました。


■④ 雪解け水が視界と作業を悪化させる

溶けた雪は足元に水たまりを作り、コード類や機器周辺の安全を下げます。夜間は反射で視界も悪化します。


■⑤ よくある誤解

「雪が多いから延焼しにくい」という考えは誤解です。乾燥した冬の空気と風があれば、火勢は十分に拡大します。


■⑥ 命を守る現実的な判断

雪で消そうと無理に近づかない。初期消火は消火器が条件を満たす時のみ行い、基本は早期避難を選択してください。


■⑦ やらなくていい防災

雪を集めて火元へ投げ続ける、近づきすぎる行動はやらなくていい防災です。距離を取る判断が安全です。


■⑧ 今日できる最小行動

今日できる行動は一つだけです。冬でも使える消火器が、すぐ手に取れる場所にあるか確認してください。


■まとめ|雪は味方とは限らない

冬の火災では、雪が消火の助けにならない場面が多くあります。雪に期待せず、正しい初動と避難判断が重要です。

結論:
冬の防災では、「雪に頼らず、消火条件を見極めて避難」が命を守ります。

元消防職員として現場を見てきた経験から言えるのは、雪に頼らず距離を取れた人ほど、被害を最小限に抑えられていたということです。冬の防災は、思い込みを捨てることから始まります。

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