2024年元日に発生した能登半島地震。
この地震の震源域の地下には、以前から専門家の間で知られていた直径10〜15kmの「ドーナツ状の地質構造」が存在していました。
これまで正体不明だったこの構造が、巨大地震と深く関係している可能性が、近年の研究で改めて注目されています。
■① 能登半島地下にある「ドーナツ構造」とは何か
能登半島先端部の地下には、周囲とは性質の異なる地質が輪状(ドーナツ状)に分布しています。
これは10年以上前から観測データ上で確認されていましたが、
・なぜ存在するのか
・地震とどう関係するのか
は、長らく分かっていませんでした。
■② 群発地震とともに再注目された理由
この構造が再び注目されたのは、
2020年ごろから能登半島で続いた群発地震活動です。
特徴は以下の通りです。
・長期間にわたり断続的に発生
・地面の急激な隆起を伴う
・世界的にも珍しいタイプの活動
これらの現象から、
地下の「水」や流体の関与が強く疑われました。
■③ 地震規模が階段状に拡大した異例の経過
能登半島では、
・2022年:M5クラス
・2023年:M6クラス
・2024年:M7.6
と、まるで階段を上るように地震規模が拡大しました。
これは偶然ではなく、
地下構造の変化や流体移動が段階的に進んだ結果である可能性が指摘されています。
■④ 地下の水が地震を引き起こすメカニズム
研究者たちは、地震波の伝わる速度の違いを解析し、
・水
・マグマ
・高温流体
などが地下にどのように分布しているかを推定しました。
地下に水が入り込むと、
・断層の摩擦が弱まる
・小さな揺れが起きやすくなる
・連鎖的に地震規模が拡大する
といった現象が起こる可能性があります。
■⑤ 「見えない地下」で進行していた危険
重要なのは、
この一連の変化が地上ではほとんど気づけなかった点です。
・目立った前兆はない
・日常生活は普通に続く
・しかし地下では変化が蓄積
つまり、
巨大地震は静かに準備されていたとも言えます。
■⑥ 防災の視点で考えるべき教訓
この研究が示す最大の教訓は、
「地震は、突然起きたように見えても、地下では長期間の変化が進んでいる」
という事実です。
だからこそ、
・前兆がないから安心
・最近揺れていないから大丈夫
という考え方は、
防災上とても危険です。
■⑦ 私たちにできる現実的な備え
地下構造や流体の動きは、
私たち個人がコントロールできるものではありません。
しかし、
・耐震化
・早期避難意識
・生活インフラ停止への備え
といった被害を減らす行動は、今すぐできます。
■⑧ まとめ|「地震は確実に近づく」という前提で生きる
能登半島地下のドーナツ構造は、
地震が偶発的な現象ではなく、地球内部の連続した変化の結果であることを示しています。
重要なのは、
・いつ起きるかを当てること
ではなく
・起きても致命的な被害を受けないこと
防災とは、
「予測」ではなく「備え」によって成立します。
見えない地下で何が起きていようと、
私たちが今できる行動は、今日も変わりません。

コメント