【防災士が解説】防災×余震対応|強い揺れのあと本当に危険なのは「その後」

山陰地方で最大震度5強を観測した地震では、強い揺れそのものだけでなく、繰り返す余震や緊急地震速報によって多くの住民が強い不安と恐怖を感じました。

「びっくりして外に飛び出た」
「速報が何度も鳴り、落ち着いて行動できなかった」

こうした声は、災害現場で決して珍しいものではありません。
実は、本当の危険は“最初の揺れのあと”に集中します。


■① 強い揺れの直後に起きやすい二次災害

今回の地震でも、次のような被害が確認されました。

・石垣の崩落による道路封鎖
・直径2メートル級の落石
・墓地の灯籠の転倒
・畑での液状化現象
・停電による公共施設の閉館
・鉄道や高速道路の長時間運休

これらの多くは、揺れが収まったあとに確認・発生しています。


■② 「外に飛び出る」は必ずしも正解ではない

強い揺れを感じると、思わず外に飛び出したくなります。
しかし、これは非常に危険な行動になる場合があります。

・石垣やブロック塀の倒壊
・落石
・瓦や看板の落下
・道路の段差や陥没

特に余震が続く状況では、屋外の方が危険なケースも少なくありません。

基本は
・揺れている間は、頭を守りその場で身を低く
・揺れが収まってから、安全を確認して行動

これが原則です。


■③ 余震が続くときに最優先すべきこと

余震が続く場合、次の点を必ず意識してください。

・倒れやすい家具から離れる
・斜面、石垣、擁壁、崖には近づかない
・地盤のゆるい場所(干拓地・埋立地)に注意
・建物のひび割れや傾きを確認
・屋内でもヘルメットや防災頭巾を活用

「一度耐えたから大丈夫」という判断が、命取りになることがあります。


■④ 液状化は“畑や空き地”でも起こる

今回、農地で液状化現象が確認されました。

液状化は
・住宅地だけ
・都市部だけ

と思われがちですが、畑・空き地・干拓地でも発生します。

地面から砂や水が噴き出している場所には近づかず、
農作業や確認作業も、必ず安全を確保してから行ってください。


■⑤ 施設・学校・保育所の「日頃の訓練」が命を守る

保育園や観光施設では、
日頃の防災訓練に沿った行動が取られ、混乱を最小限に抑えました。

・声かけ
・頭部の保護
・一か所に集める
・揺れが収まってから避難

訓練どおりに動けたかどうかが、安全確保を大きく左右します。


■⑥ 交通インフラの停止は「想定内」と考える

地震後、鉄道や高速道路は長時間にわたり停止しました。

・特急列車の終日運休
・高速道路の通行止め
・電話がつながりにくい状況

災害時は
「帰れない」「予定が崩れる」
ことを前提に、行動計画を立てておく必要があります。


■⑦ 余震期にやってはいけないこと

・不安だからと斜面や石垣を見に行く
・壊れた建物に近づく
・落石の可能性がある道を通る
・情報を確認せずに移動する

余震期は、行動を最小限にすることが最大の防災です。


■まとめ:強い揺れのあとが一番危ない

地震は
「揺れた瞬間」では終わりません。

・余震
・二次災害
・インフラ停止
・心理的な焦り

これらが重なるのが、揺れのあとです。

✔ 揺れが収まってもすぐに動かない
✔ 落石・石垣・斜面から離れる
✔ 余震を前提に行動する
✔ 正確な情報を確認する

この意識が、次の被害を防ぎます。

「何も起きなかった」ではなく
「起きる前に避けた」
それが防災の正解です。

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