石川県は、2024年の能登半島地震と豪雨で被災した住民を対象に実施した健康調査の結果を公表しました。回答した約1万6千人のうち、およそ1割が心身の健康悪化が懸念される「要確認」状態にあることが明らかになっています。
この数字は、被害が「家」や「インフラ」だけにとどまらず、人の心と体に長く影響を残していることを示しています。
■① 数字以上に重い「1割」という現実
約1割というと少なく感じるかもしれませんが、
・被災者1万人規模なら約1,000人
・1つの避難所なら数十人単位
に相当します。
これは偶発的な体調不良ではなく、
災害による生活変化・不安・疲労の蓄積が原因の健康リスクです。
■② 災害後に起きやすい健康悪化の正体
被災後に多く見られるのは、
・不眠
・食欲不振
・意欲低下
・慢性疲労
・不安感や抑うつ
といった症状です。
特に地震と豪雨が重なった能登では、
・避難の長期化
・住環境の悪化
・先の見えない復旧
が心身に強い負担を与えました。
■③ 「助かっているのに、つらい」問題
災害後の現場では、
・命は助かった
・家も一部残った
それでも
「しんどさを言い出せない人」
が多く存在します。
「自分より大変な人がいるから」
「もう終わった話だから」
この心理が、健康悪化を見えにくくします。
■④ 心の不調は“遅れて”やってくる
防災の現場ではよくある話ですが、
・発災直後 → 気が張って動ける
・数か月後 → 一気に不調が表面化
というケースは珍しくありません。
今回の調査結果は、
災害の影響が今も続いている証拠
でもあります。
■⑤ 防災は「生き延びる」だけでは足りない
防災というと、
・避難
・備蓄
・耐震
に注目が集まりがちですが、
本当のゴールは
「災害後も健康を保って生活できること」です。
心と体が壊れてしまえば、
生活再建は進みません。
■⑥ これから重要になる「健康の備え」
今後の防災で重要なのは、
・避難生活を想定した生活リズム
・睡眠と食事を崩さない工夫
・「しんどい」と言える環境づくり
・早期の気づきと支援につなぐ仕組み
です。
これは被災地だけでなく、
次に災害を受ける可能性のあるすべての地域に共通する課題です。
■⑦ 家庭でできる「防災×健康」視点
日常の中でも、
・ストレスが続いたら一度立ち止まる
・体調や睡眠を記録する
・家族同士で体調を気にかける
こうした習慣は、
災害時の健康悪化を防ぐ“耐災害力”になります。
■⑧ 現場経験から伝えたいこと
被災者の多くは、
「助けてほしい」とは言いません。
だからこそ、
・行政の調査
・周囲の声かけ
・小さな変化への気づき
が命と生活を守ります。
■まとめ|結論
結論:
災害は終わっても、健康リスクは終わらない。防災の本質は「生き延びた後」を守ることにある。
能登の調査結果は、
これからの防災に「健康」という視点を組み込む必要性を、
はっきりと示しています。

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