【元消防職員・防災士が解説】防災×林野火災|Google Mapsで「燃える地形」を事前に読む方法

林野火災は、
「火が強いから広がる」のではありません。
地形・風・人の生活圏が重なった場所から一気に拡大します。

その“燃えやすい条件”を、
誰でも・今すぐ・無料で確認できるツールが
Google Mapsです。

被災地派遣や現地調整(LO)で事前確認に使ってきた視点をもとに、
防災としてのGoogle Maps活用法を整理します。


■① 林野火災は「地形災害」でもある

林野火災の延焼方向は、
火よりも地形に支配されます。

・谷筋 → 煙突効果で一気に延焼
・尾根 → 風が乗りやすく走り火になりやすい
・斜面上方 → 炎が上に伸び、消火困難

Google Mapsを使う最大の目的は、
燃えやすい地形を事前に可視化することです。


■② Google Mapsで最初に見るべき3点

平常時に必ず確認してほしいのは、次の3つです。

・集落の背後にある山林の形
・谷がどこからどこへ抜けているか
・林縁(森と家の境目)の距離

航空写真表示に切り替えると、
家と林が“想像以上に近い”場所が見えてきます。


■③ 地形表示で「火の走り道」を読む

Google Mapsの地形表示をONにすると、

・等高線
・斜面の向き
・標高差

が一目で分かります。

被災地派遣前、
私は必ず「谷 → 集落 → 尾根」の流れを頭に入れていました。
これは現地での安全管理にも直結します。


■④ ストリートビューは「燃える前」を見るために使う

林野火災後の現場は、
景色が一変します。

だからこそ重要なのが、
災害前の光景を知っておくことです。

ストリートビューで見るべきポイントは、

・道路脇の雑草量
・法面の植生
・家の裏手の林との距離

普段は気にならない場所が、
火災時には最大のリスクになります。


■⑤ ニュース映像とGoogle Mapsを重ねる

林野火災の報道を見るときは、

・ニュース映像
・Google Maps(航空+地形)

同時に見ることをおすすめします。

「なぜあの方向に火が広がったのか」
「なぜ集落は守れたのか」

この重ね合わせが、
次の火災への“予測力”になります。


■⑥ 被災地派遣前に必ずやっていたこと

LOとして現地に入る前、
私は必ずGoogle Mapsで、

・進入路
・退路
・周辺の谷筋

を確認していました。

林野火災では、
消火よりも安全確保が最優先です。

地形を知らずに入ることは、
命のリスクを高めます。


■⑦ 家庭・地域でできる防災活用

この使い方は、
消防や行政だけのものではありません。

・家族で自宅周辺の山を見る
・地区防災会議で航空写真を共有
・「ここ燃えたらどうなる?」を話す

Google Mapsは、
防災教育ツールとして非常に優秀です。


■まとめ

林野火災対策でGoogle Mapsは、

・燃えやすい地形を知る
・延焼方向を予測する
・災害前の光景を記憶する

ための強力な道具です。

火は見えてからでは遅い。
地形は、今すぐ見える。

平常時に見た一枚の地図が、
災害時の判断と命を守ります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました