災害時に最も困るもの——それは「水」。
断水が起きれば、飲む・食べる・洗う・トイレ…あらゆる生活が即停止します。
水の備蓄は防災の中でも検索数が常に上位の“通年テーマ”。
しかし、多くの家庭で量が足りず、実際の災害では大きな問題になっています。
防災士として、水の備え方を1400字で徹底解説します。
■ 結論:水は“1人1日3リットル×7日分”が必須
水の必要量は“最低”でも以下の通りです。
- 飲用:1〜1.5L
– 調理・衛生:1〜1.5L
→ 計3L/1日
これを7日分そろえるのが災害対策の基本。
4人家族なら 3L × 4人 × 7日=84L が必要になります。
※被災地では“10日分”が安心ラインと言われています。
■ 最適なストック法は“2Lと500mlの併用”
家庭で一番効率が良いのはこの組み合わせ。
● 2Lボトル
- 自宅で使いやすい
- コストが安い
- 長期保管しやすい
● 500mlボトル
- 持ち出し袋に入る
- 子ども・高齢者が飲みやすい
- 車内避難にも最適
災害用水は 2L多め+500ml少し の構成が最強です。
■ 水の保管場所は“絶対に直射日光NG”
水は熱に弱く、劣化の原因になります。
おすすめの保管場所は次の通り。
- 玄関収納
- リビングの棚の下段
- 寝室のクローゼット内
- 廊下収納
逆に避けたい場所は“車内・ベランダ・日当たりの良い部屋”。
夏場の高温で劣化スピードが数倍になります。
■ ローリングストックで“永続的に備蓄する”
災害水は“飲んだら買い足す”方式が最もラク。
賞味期限前に入れ替える必要がなく、ストックが常に最新状態に保たれます。
- 2〜3ケース常備
- 毎月2本飲み、2本買い足す
- 賞味期限管理が不要
忙しい家庭でも続けられる最強の方法です。
■ 家庭に必要な“特別な水”も忘れない
家族構成に応じて、水の種類を追加する必要があります。
- 粉ミルク用の軟水(赤ちゃん)
- 経口補水液OS-1(高齢者・脱水対策)
- ペット用の水(犬・猫など)
特に乳児・高齢者は水分不足が命に関わるため、必ず専用水を確保します。
■ 水不足で実際に困る“災害時のリアル”
東日本大震災・熊本地震・能登半島地震でも、断水が数週間続いた地域があります。
そこで実際に起きた水不足の問題は次の通り。
- トイレが流せず家の中が不衛生に
- 料理ができず非常食が食べられない
- 熱中症のリスクが急上昇
- 赤ちゃんのミルクが作れない
- 体が洗えず感染リスクが上がる
水のストックがある家庭とない家庭では、生活の差が圧倒的に広がります。
■ まとめ|水の備えは“量”が命を守る
水は防災の中でもっとも大切で、もっとも不足しがちなアイテム。
家庭で必ず備えるべきは次の内容です。
- 1人1日3L × 7日分以上
- 2Lと500mlの併用
- 直射日光を避けて保管
- ローリングストックで更新
- 家族構成に合わせた特別用の水も準備
水の備えを完璧にするだけで、どんな災害でも生活の土台が崩れません。
今日からすぐ始められる最重要の防災対策です。

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