停電が発生すると、
最初に困るのは「光」ではなく「水と食料」です。
在宅避難を選ぶ家庭が増える中で、
3日分の備蓄が本当に足りるのか。
防災士として現場対応してきた経験を踏まえ、
現実的な目安と考え方を解説します。
■① なぜ“3日分”が基準なのか
大規模災害時、
・救援物資到着まで約3日
・物流再開まで数日
というケースが多いからです。
東日本大震災や熊本地震でも、
最初の72時間は「自助」が基本でした。
■② 水の目安は1人1日3リットル
目安は、
・飲料用 1.5L
・調理・最低限の衛生用 1.5L
合計3L。
4人家族なら3日で36L。
ただし、
在宅避難なら生活水を工夫できます。
風呂水・雨水の活用で、
飲料水の消費を抑えられます。
■③ 食料の目安と現実的ライン
1日約2,000kcalが基準。
ですが、
・非常食のみで3日
・冷蔵庫内消費を含めて3日
この考え方で負担は減ります。
「全部非常食」は不要です。
■④ 被災地で多かった失敗
現場で多かったのは、
「水だけ大量、食料不足」
「カップ麺ばかりで水消費過多」
という偏りです。
水は食事内容に左右されます。
塩分高め食品は水を多く消費します。
■⑤ 冷蔵庫停止を前提に考える
停電が長引けば、
・冷蔵食品は優先消費
・冷凍品は早期加熱
が基本。
在宅避難でも
食料ロスが発生します。
だからこそ
常温保存品が重要です。
■⑥ “やらなくていい防災”
全種類の非常食を揃える必要はありません。
主食+タンパク源+甘味。
この3系統で十分。
数を増やすより
回転させることが重要です。
■⑦ 自律型避難の考え方
在宅避難は、
「避難所に行かない」ではなく、
「自分で持たせる」選択です。
物資を待つ前提ではなく、
72時間は自力で回す。
これが耐災害力です。
■⑧ 今日できる最小行動
・家族人数×3Lを計算
・備蓄食の賞味期限確認
・冷蔵庫優先消費リスト作成
これだけで安心感は変わります。
■まとめ|3日分は“最低ライン”
3日分備蓄はゴールではありません。
生活を止めないための
最低ラインです。
結論:
3日間は自力で回せる体制を作ることが、在宅避難成功の鍵です。
被災地派遣の経験から言えるのは、
「備蓄がある家庭は落ち着いていた」という事実。
量よりも、
計算された準備。
それが家族を守ります。

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