【防災士が解説】防災×男性育休|災害に強い組織は「家庭を守れる職員」を育てる

防災は、訓練や装備だけで決まるものではありません。

本当に強い組織は、
「家庭を守れる人材」を育てています。

男性職員の育児休業取得促進は、
単なる福利厚生ではなく、
災害対応力を底上げする重要な施策です。


■① なぜ育休が防災と関係するのか

男性職員が育児に主体的に関わることは、

・家庭内の役割分担の再構築
・家族との信頼関係の強化
・緊急時の家庭対応力の向上

につながります。

災害時、最初に守るべきは家族です。

家庭が不安定な状態では、
職員は現場で迷いが生まれます。

家庭基盤の強化は、
組織防災力の基盤でもあります。


■② 組織マネジメントの質を高める

育休取得を組織として推進することは、

・多様な人材を活かす力
・業務の属人化を減らす仕組みづくり
・チームで支え合う文化の醸成

を促します。

これはそのまま、
災害時のチーム運営能力につながります。

「誰かがいないと回らない組織」は、
災害に弱い。

育休推進は、
業務の見える化と平準化を進める契機になります。


■③ 被災地で見えた“家庭不安”の現実

元消防職員として被災地派遣に従事した際、
多くの職員が抱えていたのは

「家族を置いて出動している不安」

でした。

家庭内の役割が整理されている職員ほど、
現場での集中力が高い。

これは何度も目にしてきた事実です。

防災力は、
家庭の安定から始まります。


■④ 取得率の数字より大切なもの

育休取得率を高めること自体も重要ですが、
本質は「空気」です。

・取得しても評価が下がらない
・周囲が支え合う
・管理職が理解している

この土壌があってこそ、
制度は機能します。

制度よりも風土。

風土が変わると、
組織は強くなります。


■⑤ 行政側が言いにくい現実

災害は、
家庭事情を考慮してくれません。

だからこそ平時に、

・家族と役割を共有し
・緊急時の動きを話し合い
・子育てに主体的に関わる経験を積む

ことが重要です。

育休は、
その準備期間にもなります。


■⑥ 防災は人生設計の一部

防災は、

・地震
・火災
・豪雨

だけではありません。

人生の大きな変化に備えることも、
広い意味での防災です。

育児というライフイベントを、
組織として支えることは、
長期的な減災投資とも言えます。


■⑦ 自律型避難と家庭力

災害時に重要なのは、
「誰かが助けてくれる」ではなく、
「自分で動ける」力です。

これは家庭でも同じです。

家族が自律的に動ける体制があれば、
職員は安心して任務に集中できます。

家庭の自律性は、
組織の即応性を高めます。


■⑧ 防災組織の未来像

これからの防災組織に必要なのは、

・柔軟な働き方
・多様性を活かすマネジメント
・家庭と両立できる文化

です。

強い組織とは、
長く働き続けられる組織。

その基盤が、
育児支援でもあります。


■まとめ|家庭を守れる職員は、地域も守れる

結論:

育児に主体的に関わる経験は、災害時の判断力と責任感を強くする。

男性育休推進は、
組織の弱体化ではありません。

むしろ、
災害に強い組織への進化です。

防災とは、
制度と文化の両輪でつくるもの。

家庭を守れる人材が、
地域を守ります。

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