【防災士が解説】金融業界の情報持ち出し問題から学ぶ“情報防災”|災害時に信頼できる情報とは

第一生命HDで、出向社員による内部情報の無断持ち出しが発覚しました。
大手生保4社すべてで同様の問題が確認され、業界全体の慣行が問われています。

一見、防災と無関係に見えるニュース。

しかし――
「情報の扱い方」は防災の根幹です。

今回は、この問題を“情報防災”という視点で整理します。


■① 結論|情報は「正しく扱われている前提」で社会は成り立つ

今回の件では、

  • 出向社員64人
  • 28金融機関
  • 計1155件の内部情報

が無断で持ち出されていました。

取得された情報には、

  • 生保各社の販売シェア
  • 他社商品情報
  • 一部は新規契約者情報

も含まれていたとされています。

企業が謝罪し処分を発表したことは重要ですが、

ここで考えるべきは

「情報が守られている」という信頼が崩れると、社会はどうなるか

という点です。


■② 防災と“情報の信頼性”は直結している

災害時、私たちは何に頼るでしょうか。

  • 行政発表
  • 避難指示
  • 医療機関情報
  • 保険会社の対応
  • 金融機関の案内

これらはすべて「正確な情報管理」が前提です。

もし情報管理がずさんであれば、

  • 誤情報の拡散
  • 個人情報流出
  • 混乱の拡大

につながります。

情報管理は、インフラと同じレベルで重要なのです。


■③ 現場で感じた“情報混乱”の怖さ

私は被災地派遣(LO)として自治体に入り、
住民対応の最前線に立った経験があります。

その現場で最も混乱を招いたのは、

「情報の食い違い」でした。

  • SNSで拡散された誤情報
  • 古い避難情報の再投稿
  • 未確認の被害データ

人は不安になると、情報を求めます。

しかし、信頼できない情報が広がると、
二次災害を引き起こします。

今回のニュースも、
“平時の情報管理”の重要性を示しています。


■④ 情報防災の基本|私たちができること

企業の問題は企業の課題。

ですが、私たちにもできることがあります。

① 情報源を限定する

  • 行政公式サイト
  • 公式SNS
  • テレビ・ラジオ

② 一次情報を確認する

「誰が発表したのか」を見る習慣。

③ 不安を煽る投稿は拡散しない

災害時は“正義感の拡散”が混乱を招きます。


■⑤ 金融機関・保険会社との向き合い方

災害後に重要になるのが、

  • 火災保険
  • 地震保険
  • 生活再建支援

だからこそ、

情報管理体制をどう改善するのか

を注視する姿勢が大切です。

今回、役員報酬の返納や懲戒処分が発表されました。

処分の重さよりも重要なのは、

再発防止策が具体化されるかどうか。

生活防災の観点では、
契約先のガバナンス姿勢も判断材料になります。


■⑥ “情報の耐災害力”を高める

防災は、物資だけではありません。

  • 情報の正確性
  • 組織の信頼性
  • ガバナンスの強さ

これらも含めて「耐災害力」です。

企業不祥事のニュースは、
社会の弱点を映す鏡。

それを“生活防災の視点”で読み解くことが重要です。


■まとめ|情報管理は社会の防災インフラ

今回の問題は、

  • 独身かどうか
  • 金額がいくらか

という話ではなく、

社会の情報基盤がどれだけ健全か

というテーマです。

防災とは、

命を守ること。
生活を守ること。
そして――

信頼できる情報を守ること。

私たちも、情報の扱い方を見直すことから始めましょう。


出典

第一生命ホールディングス 発表資料(2025年2月12日)

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