【防災士が解説】車内での防災ラジオ・ライトの選び方|キャンピングカー避難で「情報」「照明」「安全」を落とさない基準

停電や通信障害が起きると、避難生活は一気に不安定になります。
被災地の現場でも「スマホがあるから大丈夫」と思っていた人ほど、電池切れや通信混雑で情報が途切れ、判断が遅れていました。
キャンピングカー避難は電源を確保しやすい一方、夜間の安全と情報の継続は“道具の選び方”で決まります。ラジオとライトは、最初に基準を作るほど強い装備です。

目次

  • ■① 結論:ラジオは「受信帯域」、ライトは「設置性」で決める
  • ■② 防災ラジオの必須条件:AM/FM+ワイドFM+電源方式
  • ■③ ライトの必須条件:明るさより「置ける・吊れる・両手が空く」
  • ■④ 電源の考え方:単三・充電式・手回しの正しい使い分け
  • ■⑤ 車内の配置:夜間の転倒・火災を防ぐ置き方
  • ■⑥ 家族構成別:子ども/高齢者がいる家庭の選び方
  • ■⑦ よくある失敗:現場で多かった“情報途絶”のパターン
  • ■⑧ 今日の最小行動:10分で「情報と光」を途切れさせない
  • ■結語

■① 結論:ラジオは「受信帯域」、ライトは「設置性」で決める

結論はこれです。

  • ラジオ:AM/FMに加えてワイドFM対応を優先する
  • ライト:手で持つより“置ける・吊れる・頭に付けられる”を優先する
  • 電源:単三電池を共通規格にして、家族全体で回す

「音が出る」「明るい」だけで選ぶと、実戦で使いにくくなります。
避難生活は“毎日使う道具”なので、疲れていても使える形が勝ちです。


■② 防災ラジオの必須条件:AM/FM+ワイドFM+電源方式

受信はワイドFMが強い

大規模災害時はAMが聞き取りにくい環境もあります。
ワイドFM対応なら、FMでAM局を受信できることがあり、情報の取りこぼしが減ります。

ラジオの必須条件

  • AM/FM
  • ワイドFM(FM補完放送)
  • イヤホン出力(夜間・避難所・家族の睡眠を守る)
  • チューニングが簡単(高齢者でも操作できる)
  • 乾電池運用ができる(単三が理想)

「多機能すぎて操作が難しい」ラジオは、結局使われなくなります。


■③ ライトの必須条件:明るさより「置ける・吊れる・両手が空く」

ライトは“明るさ”より“形”が重要です。

優先順位
1) ヘッドライト(両手が空く)
2) ランタン(置ける・吊れる)
3) 小型懐中電灯(補助)

キャンピングカー避難では、車内の出入り、夜間トイレ、荷物整理で両手が塞がりがちです。
ヘッドライトが1人1個あると、夜間の転倒・怪我が減ります。


■④ 電源の考え方:単三・充電式・手回しの正しい使い分け

単三電池(主力)

  • 交換が早い
  • 規格が共通で回しやすい
  • 寒さに比較的強い

充電式(サブ)

  • 日常使いと相性がいい
  • ただし停電が長引くと充電できない

手回し(最後の保険)

  • 便利に見えるが、長時間運用は疲れる
  • “充電の代替”ではなく“最低限の保険”として使う

基本は、単三で回して、充電式は普段使い、手回しは非常用の位置づけが安定します。


■⑤ 車内の配置:夜間の転倒・火災を防ぐ置き方

車内のライト配置は「慣れ」で決まります。
置く場所を固定しないと、夜間に探して転倒します。

おすすめ配置

  • 出入口付近:ランタン(すぐ点けられる)
  • 寝る場所:小型ライト(手を伸ばして届く)
  • トイレ動線:ヘッドライト(首にかけておく)
  • 運転席周り:懐中電灯(緊急対応用)

また、火災予防の観点では、転倒しにくい形・熱を持たないライトが安全です。
LEDが基本になります。


■⑥ 家族構成別:子ども/高齢者がいる家庭の選び方

子どもがいる場合

  • スイッチが単純(1ボタンで点灯)
  • 眩しすぎないモードがある
  • 首から下げられる/落としても壊れにくい

高齢者がいる場合

  • 文字が大きいラジオ
  • チューニングが簡単
  • ライトは“持つ”より“置ける”が安全

避難生活は、操作が難しい道具ほど使われません。
「家族が誰でも使える」が最重要です。


■⑦ よくある失敗:現場で多かった“情報途絶”のパターン

  • スマホだけに依存して電池切れ
  • 充電できる前提で充電式ライトのみ
  • ラジオがあっても操作が難しく使えない
  • 夜間にライトが見つからず転倒
  • 眩しいライトで家族の睡眠を壊す

被災地では、情報が途切れると不安が増え、判断が遅れ、疲労が溜まります。
ラジオとライトは「安心を作る装備」です。


■⑧ 今日の最小行動:10分で「情報と光」を途切れさせない

今日やることはこの4つで十分です。

1) ラジオはワイドFM対応を優先する
2) ライトはヘッドライト+ランタンの2系統にする
3) 電池は単三に統一して備蓄する
4) 車内の置き場所を固定する(家族で共有)

これで、停電と通信障害の不安が一段下がります。


■結語

避難生活で最初に崩れるのは「情報」と「夜の安全」です。
ラジオとライトは、豪華装備ではなく“毎日の基盤”です。
キャンピングカー避難では電源があっても、道具の操作性と配置が悪いと実戦で使えません。
受信帯域(ワイドFM)と設置性(置ける・吊れる・両手が空く)を基準に、家族が迷わず使えるセットを作っておくことが、避難の質を大きく上げます。

【出典】総務省 消防庁「災害時に備えた家庭での備蓄・準備」https://www.fdma.go.jp/relocation/e-college/

コメント

タイトルとURLをコピーしました