防災計画を作ろうと思っても、家族がいると一気に難しく感じます。
「何を決めればいいの?」「子どもがいると現実的に無理では?」
そう感じるのは自然です。
被災地派遣の現場でも、備えが厚い家庭より「家族で決め事が一つでもある家庭」の方が、避難が早く混乱が少ない印象がありました。
家族防災は、完璧さより“合意”が強いです。
この記事では、防災計画の始め方が分からない家族連れ向けに、最小で回る家族会議の手順を整理します。
■① 家族会議は「30分で終わる形」にする
防災会議が続かない一番の理由は、重いことです。
最初は30分で終わる形にします。
・決めるのは3つだけ
・書くのは紙1枚
・難しいルールは作らない
家庭防災は継続が勝ちです。
最初から完成形を目指さない方が強いです。
■② 最初に決めるのは「集合」だけ
家族防災で一番効くのは、集合の決め事です。
まずここだけ決めます。
・家が危険なら、集合場所はどこか
・学校や職場からはどこに集まるか
・連絡が取れない前提でどうするか
被災地対応でも、集合が決まっている家庭は動きが迷いません。
ここが決まると、計画の骨ができます。
■③ 次に決めるのは「連絡手段を2つ」
災害時は電話がつながらないことがあります。
だから連絡は2本立てにします。
・メッセージ(SMSやアプリ)
・別手段(災害伝言板、SNSの固定投稿、連絡先カードなど)
大事なのは「これしかない」を作らないことです。
連絡は分散が強いです。
■④ 子どもがいる家庭は「迎えの基準」を一つに絞る
子どもがいる家庭は、迎えに行くかどうかが一番迷います。
そこで基準を一つだけ決めます。
・学校の引き渡しがあるときだけ行く
・安全が確保できないなら無理に動かない
・家族の集合を優先する
迎えに行くこと自体が危険になる災害もあります。
判断を一つに固定すると、迷いが減ります。
■⑤ 避難先は「1つ+予備1つ」で決める
避難先は1つだと詰みやすいです。
家族連れは、必ず予備を作ります。
・第一避難先:最寄りの指定避難所
・予備避難先:親戚宅、別の避難所、高台の公共施設など
避難所が満員、道が危険、感染症、ペット対応など、条件が変わります。
予備があるだけで安心が増します。
■⑥ 家族の役割は「当日だけ」決める
役割を決めすぎると続きません。
当日だけの役割を決めます。
・誰が子どもを見るか
・誰がライトと鍵を持つか
・誰が高齢者に連絡するか
普段から固定しなくていいです。
“当日の混乱を減らす”ためにだけ使います。
■⑦ 避難袋は「家族共通」と「個人用」に分ける
家族連れは、荷物の考え方を分けると作りやすいです。
・家族共通:水、ライト、簡易トイレ、救急
・個人用:薬、メガネ、子どもの好みの食べ物、母子手帳の情報
被災地派遣の現場でも、子どもの安心材料がある家庭ほど落ち着きが早いと感じました。
子どもは物資より安心が効きます。
■⑧ 今日からできる最小行動
・集合場所を1つ決める
・連絡手段を2つにする
・子どもの迎え基準を1つ決める
・避難先を1つ+予備1つ決める
・紙1枚に書いて冷蔵庫に貼る
これで家族防災はスタートできます。
完璧じゃなくていいです。まず形にすることが強いです。
■まとめ|家族防災は「集合・連絡・迎え基準」だけ決めれば最初の計画が完成する
家族連れの防災計画は、難しいことを全部決める必要はありません。
最初は30分で、集合場所、連絡手段を2つ、子どもの迎え基準を一つに絞るだけで十分に機能します。
避難先は1つ+予備1つを作り、荷物は家族共通と個人用に分けるほど現実的に続けやすくなります。
計画は完璧さより、家族で合意できていることが強さになります。
結論:
家族防災は「集合を決める→連絡を2本にする→子どもの迎え基準を1つに絞る」だけで、初心者でも迷いが減り、災害時に動ける計画になる。
防災士として被災地派遣の現場を見てきた実感として、家族で決め事が一つでもある家庭ほど混乱が少なく、避難が早い傾向がありました。
まずは紙1枚。そこから育てるのが一番強いです。

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