【防災士が解説】強い風の日にやるべき安全対策|飛来物・転倒・停電を最小化する手順

強い風が吹く日は、風そのものよりも「飛来物」「転倒」「停電」などの二次被害が生活に直結します。外の様子が気になって動くほど、ケガや事故のリスクが上がるのが厄介な点です。ここでは、家の中と外出時の行動を「今すぐ実行できる順番」でまとめます。


■① まずは屋外の“飛ぶ物”をゼロにする

ベランダや庭の軽い物(植木鉢、ジョウロ、物干し小物、段ボール、簡易テーブル、ゴミ箱のフタ)は屋内へ入れます。屋外に残すなら、重い物の陰に寄せて固定し、風の通り道から外します。飛来物は他人の窓や車を壊し、賠償や近隣トラブルにもつながるため、最初に潰すのが合理的です。


■② 窓まわりは“割れない”より“割れても危険を増やさない”

カーテンやブラインドを閉め、窓際の物を離します。窓に近い場所で座る・寝る配置は避けます。室内に風が吹き込むと散乱と転倒が増えるので、窓や網戸の施錠も確認します。破片対策は「見た目の安心」より「室内に破片を飛ばさない工夫」を優先します。


■③ 家の中の動線を確保して転倒を防ぐ

床のコード、床置きの荷物、玄関の靴などを片付け、通路を広くします。停電や照明のちらつきが起きると足元が見えにくくなり、つまずきが増えます。懐中電灯やヘッドライトは「取りに行く」のではなく「最初から手の届く場所」に置きます。


■④ 外出するなら“危ない場所”を避けるルートに変える

工事現場、看板、足場、街路樹、電線の下は避けます。ビル風が強い通りや橋の上、海沿いは横風が増えやすいので、数分遠回りでも安全な道を選びます。歩行中は帽子やフードが視界を遮りやすいので、風向きに応じて視界を最優先にします。


■⑤ 車の運転は横風と飛来物に備えて“減速・車間・停止場所”を決める

速度を落とし、車間距離を広げます。横風で車線を外されやすい区間(高架、橋、開けた道路)では、急なハンドル操作を避け、ブレーキも早めに準備します。停車・駐車は樹木や看板の下を避け、落下や倒壊のリスクが少ない場所を選びます。


■⑥ 停電に備えて“情報・電源・連絡”を軽く整える

スマホは充電し、モバイルバッテリーも満充電にします。家族とは、連絡が取れない場合の行動(集合場所、帰宅の優先順位)を短く共有します。信号停止やエレベーター停止など、停電は生活の判断を一気に難しくするため、電源と連絡の準備が安全度を上げます。


■⑦ 子ども・高齢者・ペットは“怖がらせない設計”で守る

子どもには「窓に近づかない」「外に出ない」を短く伝え、落ち着ける役割(ライト係、充電係など)を一つ渡します。高齢者は転倒リスクが上がるため、必要な物を近くに集め、移動を減らします。ペットは玄関の開閉回数を減らし、ハーネスやキャリーを手近に置き、逃走防止を優先します。


■⑧ 風が弱まった後の片付けは“復旧作業”として安全装備で行う

割れたガラス、釘、飛散物、濡れた床は大きな危険です。手袋と厚手の靴で作業し、無理に急がず、必要なら写真を撮ってから片付けます。片付け中のケガは「落ち着いた瞬間」に起きやすいので、最後まで安全モードを維持します。


■まとめ|強い風の日は“飛ばない・落ちない・暗くならない”を先に作る

強い風の日の備えは、風に勝つことではなく二次被害を先に潰すことです。ベランダの飛来物をゼロにし、窓まわりと動線を整え、外出ルートと停電対策を軽く準備する。これだけで事故と不安は大きく減ります。

結論:
強い風の日は、外を気にする前に「飛ばない・落ちない・暗くならない」状態を家の中から作るのが最優先です。
防災士として現場を見てきた感覚では、強風の日の事故は“風そのもの”よりも、飛んだ小物や片付け中の油断で起きます。準備を小さく前倒しするだけで、判断の余白が生まれ、安全に直結します。

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