消防学校に入る前は、不安が強いほど「何かしなきゃ」と動きたくなります。
でも、入校前の準備は“足す”より“削る”ほうが成果が出ます。
やらなくていいことに時間と体力を使うと、怪我・疲労・不安の増幅につながり、入校後に伸びる余力が減ります。
ここでは、入校前に「やらなくていい準備」をはっきりさせます。
■① やらなくていい①:限界まで追い込む筋トレ
入校前に多い失敗が、「追い込みすぎて怪我をする」ことです。
- 肩・肘を痛める(腕立て・懸垂のやりすぎ)
- 膝・足首を痛める(走り込みのやりすぎ)
- 腰を痛める(重いスクワット・デッドリフトのやりすぎ)
消防学校で一番もったいないのは、怪我で離脱すること。
緊急消防援助隊でも救助隊でも、現場は“強い人”より“壊れない人”が最後に勝ちます。
入校前は「継続できる負荷」に落としてください。
■② やらなくていい②:筋肉を増やすことを目的にした増量
体格を大きくしたくなる人もいますが、入校前の増量はおすすめしません。
- 体重が増えると1500mが落ちる
- 関節負担が増えて怪我リスクが上がる
- 睡眠の質が下がりやすい(食べ過ぎ・消化負担)
救助隊として役立つのは、見た目の筋肉より「動ける筋肉」です。
緊急消防援助隊で役立つのは、瞬間パワーより「長時間の行動耐性」です。
増量より、体力と関節の安定を優先した方が強くなります。
■③ やらなくていい③:毎日の全力ランニング(走り込み地獄)
走れば走るほど強くなる、は半分だけ正解です。
初心者ほど、走り込みは怪我と疲労のリスクが大きいです。
- 週2〜3回で十分
- “長くゆっくり”を基本にする
- 速い練習は週1回でOK
入校前に必要なのは、1500mで最低ラインを超えること。
それ以上の走り込みで壊れるくらいなら、回復と睡眠を増やした方が伸びます。
■④ やらなくていい④:SNS・動画で情報を浴び続けること
情報収集は必要ですが、浴び続けると逆効果になります。
- 不安が増える
- 他人と比較して焦る
- 余計な準備を増やす
- 睡眠時間が削れる
出世する視点で言うと、情報に振り回される人は、現場でも振り回されます。
必要なのは「知識の量」より「行動の整理」です。
情報収集は時間を決めて、1日15分で終わらせてください。
■⑤ やらなくていい⑤:高価な装備や道具の買い込み
入校前に買い込むほど安心したくなりますが、不要な出費になりやすいです。
- 学校指定がある(後で買い直し)
- 使わない物が増える(寮生活で邪魔)
- “準備した感”で満足してしまう
必要なのは、最低限の生活用品と、体調を整えるものだけ。
道具より「習慣」が強いです。
■⑥ やらなくていい⑥:完璧主義の勉強(全部覚える)
入校前から法令・火災学を完璧にしようとする人がいます。
でも、入校前に必要なのは「勉強の習慣」と「抵抗を減らすこと」です。
- 1日10分でOK
- 見出しを眺めて“言葉に慣れる”
- 分からなくても止まらない
救助隊でも援助隊でも、現場は“全部知ってる人”が強いのではなく、
「必要なときに必要な情報を取りにいける人」が強いです。
■⑦ やらなくていい⑦:人間関係の先読み(不安で決めつける)
「同期と合わなかったらどうしよう」と、入校前から悩む人が多いです。
でも、先読みしすぎるほど、最初の関係が硬くなります。
- 最初は挨拶と返事だけで十分
- 距離感は徐々に調整でOK
- 無理に仲良くしない(揉めないのが最優先)
救助隊として役立つのは、仲良しより「信頼できる関係」です。
出世する視点でも、人間関係で消耗しない人は、仕事で力を出せます。
■⑧(一次情報)被災地で強かったのは「削るのが上手い人」
被災地派遣(LO)で実感したのは、現場で強い人ほど「やらないこと」を決めていることです。
全部を抱えない。全部を完璧にしない。必要なことに集中する。
この判断ができる人は、災害現場でも初任科でも、最後に崩れません。
入校前にやるべきは、足し算ではなく整理です。
余計な準備を減らし、体調と習慣を整える方が、入校後に伸びます。
■まとめ|入校前は「削って整える」が最強
入校前にやらなくていい準備は、追い込みすぎの筋トレ、増量、走り込み地獄、情報の浴び過ぎ、買い込み、完璧主義の勉強、人間関係の先読みです。
削って整えると、怪我が減り、不安が減り、入校後に伸びる余力が残ります。
結論:
入校前の準備は、足すより削る。怪我と不安を減らし、継続できる習慣だけ残すことが勝ちです。
元消防職員として見てきた実感でも、緊急消防援助隊でも救助隊でも、強い人ほど“やらないこと”が明確です。入校前は、無駄を削って整えてください。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「運動と健康」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

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