【防災士が解説】便器設置タイプ・携帯タイプの選び方と注目製品|“回数×消臭×保存年数”で決める

簡易トイレは「どれを買うか」よりも、「何回分を、どの性能で備えるか」が重要です。災害時は断水・停電により自宅トイレが使えない、または流せない状況が発生します。
被災地派遣(LO)で現場に入った際、トイレの備えが十分な家庭ほど生活の立て直しが早い傾向がありました。ニオイ対策や処理のしやすさは、想像以上に生活の安定に直結します。ここでは便器設置タイプと携帯タイプの注目製品を、選び方の視点で整理します。


■① まずは回数を決める|1人7日分が目安

備蓄は1人あたり7日分を目安にします。
1日5回として、7日間で35回分。4人家族なら140回分が基準です。
商品を選ぶ前に「何回分を揃えるか」を決めると、製品選びが迷いません。


■② 携帯タイプの代表例|防臭性重視のセット

携帯タイプでは、クリロン化成「非常用トイレセット」が防臭袋(BOS袋)採用で知られています。50回分がコンパクトにまとまり、防臭性を重視する家庭に向いています。
ワイズコーポレーション「緊急トイレポット」は密封チャック付きで、ニオイ漏れ対策が明確です。車内や外出先も想定するなら携帯タイプは心強い存在です。


■③ 便器設置タイプ|家庭の主力になる製品群

便器設置タイプは在宅避難との相性が良いです。
小久保工業所「緊急簡易トイレ KM-012」は二重構造で消臭機能付き。
サンコー「防災用トイレ袋 R-48」は50回分の高分子ポリマーで、シンプルな凝固重視型。
日常トイレ空間を活かせる点が、心理的な安心につながります。


■④ 長期保存タイプ|10年・15年保存の安心感

保存年数を重視するなら、
アイリスオーヤマ「NBTS-100」(約10年保存)、
ブレイン「BR-961」(15年保存、抗菌・活性炭入り)、
まいにち「マイレット S-100」(10年保存)などが候補になります。
被災地派遣(LO)で感じたのは、「期限切れで使えない」ことの精神的ダメージです。長期保存は管理負担を減らします。


■⑤ 抗菌・消臭を重視するなら

ニオイ対策を強化したい場合、
ケンユー「ベンリー袋」シリーズは殺菌剤入り、
ハウスホールドジャパン「WC10」は二重ニオイ対策、
ビッキー「レスキュートイレ119」は活性炭入りで消臭性に強みがあります。
保管期間が長くなるほど、消臭性能は効いてきます。


■⑥ 大容量セット|家族分を一気に備える

丸英製紙「クリーンズファミリートイレセットCFS-200」
まいにち「マイレット S-100」は100回分の大容量。
家族人数が多い場合や、在宅避難を前提にするなら効率的です。
重量は増しますが、まとめ備蓄は管理しやすい利点があります。


■⑦ 価格より“構成内容”を見る

価格帯は数百円から1万円超まで幅広いですが、重要なのは内容です。
・凝固剤の種類(高分子ポリマー、抗菌、活性炭など)
・消臭機能の有無
・袋の色(透けにくさ)
・保存年数
防災士として現場で見た“誤解されがちポイント”は、「安い=十分」という思い込みです。実際は、保管期間や家族構成で適正は変わります。


■⑧ おすすめの組み合わせ戦略

在宅避難を主に想定:便器設置タイプを主軸に100回分以上
車中泊・移動も想定:携帯タイプを追加
長期管理が不安:10年以上保存タイプを選択

被災地派遣(LO)の経験から言えば、1種類に絞るより「主力+補助」で分ける方が生活が崩れにくいです。


■まとめ|商品名より“家庭基準”で選ぶ

便器設置タイプと携帯タイプには、それぞれ強みがあります。
防臭性、抗菌、保存年数、回数、収納性を基準に、家庭状況に合わせて選びましょう。

結論:
簡易トイレは「回数を満たすこと」を前提に、防臭・抗菌・保存年数を見て家庭基準で選ぶのが最適です。
防災士として被災地派遣(LO)で見てきた立場から言うと、トイレの備えは“あるかどうか”より“足りるかどうか”で差が出ます。商品名に振り回されず、回数と性能で冷静に判断することが、災害時の安心につながります。

出典:川崎市上下水道局「備蓄しよう、携帯トイレ」https://www.city.kawasaki.jp/800/page/0000122885.html

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