災害時、断水でトイレが使えなくなったときに「座って用が足せる」安心感は想像以上に大きいものです。特にお子さまや高齢者がいる家庭では、立ったままの処理や不安定な姿勢は転倒や失敗につながります。
被災地派遣(LO)で現場に入った際も、ポータブルトイレがある家庭は在宅避難を継続しやすく、体調や気持ちの安定が保たれやすい印象がありました。ここでは便座付きポータブルトイレの選び方と代表的な製品の特徴を整理します。
■① ポータブルトイレの強み|「座れる」ことが最大の価値
ポータブルトイレは、便座が付いているため姿勢が安定します。
立ち上がりが不安な高齢者や、小さな子どもにとっては「安心して座れる」ことがそのまま安全につながります。
簡易袋タイプと組み合わせることで、在宅避難の選択肢が広がります。
■② 耐荷重で選ぶ|体格や介助を想定する
耐荷重は重要な指標です。
例えば、アーテック「ATエコダントイレ2」は耐荷重350kgの強化ダンボール製。
アーテック「ATエコダントイレ」は200kg対応。
体格の大きい方や、介助を伴う使用を想定するなら耐荷重に余裕がある製品を選びましょう。
■③ 折りたたみ式の利点|収納と設置の速さ
サンコー「簡易ポータブルトイレ R-56」や
サンコー「ポータブルコーナートイレ R-46」は折りたたみ式で、省スペース保管が可能です。
停電下では「すぐ出せる」ことが重要です。組立が簡単なものほど実際に使われます。
■④ デザイン性と日常利用|寝室にも置けるタイプ
山崎産業「ポータブルトイレP型 PT-P11」は丸みのあるデザインで、寝室にも違和感なく置けます。
日常空間に馴染むデザインは、平時から設置しておける利点があります。
被災地派遣(LO)では、「押し入れの奥にしまって出せない」ケースも見ました。見える場所に置ける設計は実用性の一部です。
■⑤ エコ素材タイプ|環境配慮と軽量性
サンコー「RB-09」は帆立殻配合、
アーテック「ATエコダントイレ」はバイオマス素材の強化ダンボール製。
軽量で扱いやすく、環境負荷を抑えた設計も選択肢になります。
■⑥ 椅子兼用タイプ|普段使いとの両立
イケックス工業「PATATTO350+」は椅子としても使え、必要時にトイレへ切り替え可能です。
普段使いできる製品は、収納場所に困らず、いざという時に“使われやすい”利点があります。
防災士として感じるのは、「日常に溶け込む備え」が最も続くということです。
■⑦ 凝固剤セットの有無を確認する
一部製品は凝固剤や汚物袋が同梱されていますが、本体のみのものもあります。
別途準備が必要かどうかを事前に確認しましょう。
防災士として現場で見た“誤解されがちポイント”は、「本体だけ買って満足してしまう」ことです。処理セットまで含めて初めて機能します。
■⑧ 家庭別おすすめ戦略
高齢者がいる家庭:耐荷重と座面安定性を重視
子どもがいる家庭:折りたたみ式で設置が簡単なもの
収納が限られる家庭:軽量ダンボール式や兼用タイプ
在宅避難を想定:凝固剤セット付きモデルを優先
被災地派遣(LO)の経験から言えば、トイレの備えが整うだけで生活の秩序は保たれやすくなります。
■まとめ|ポータブルトイレは「座れる安心」を備える選択
ポータブルトイレは、姿勢の安定と心理的安心を同時に得られる備えです。
耐荷重、折りたたみ性、凝固剤セットの有無、収納性を基準に選ぶことで、災害時の不安を減らせます。
結論:
ポータブルトイレは「座って安全に使えるか」を基準に選び、凝固剤セットまで含めて備えるのが最適です。
防災士として被災地派遣(LO)で見てきた立場から言うと、トイレ環境が整うだけで体調悪化と精神的不安は大きく減ります。座れる安心を、家庭に一つ備えておくことが、在宅避難を支える土台になります。
出典:川崎市上下水道局「備蓄しよう、携帯トイレ」https://www.city.kawasaki.jp/800/page/0000122885.html

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