春の花見は涼しいイメージがありますが、実際は熱中症が起きやすい条件が揃います。気温が真夏ほど高くなくても、日差しが強い、地面からの照り返しがある、人が多くて風が通らない、長時間座りっぱなしになりやすい。さらに「まだ春だから大丈夫」という油断が重なると、体が暑さに慣れていない時期ほど倒れやすくなります。ここでは、花見で熱中症を防ぐための“完全セット”を具体的にまとめます。
■① 春の花見で熱中症が起きる理由
春の熱中症は「気温」より「条件」で起きます。
・直射日光を長時間浴びる
・風が弱い、混雑で体温がこもる
・アルコールで脱水が進む
・薄着で日差しを受け続ける
・長時間座って血流が滞る
体感として暑くなくても、体は水分と塩分を失っています。
■② 危険サインは「汗が止まらない」より「汗が出ない」
熱中症の初期は、次のサインが出やすいです。
・頭痛、めまい、立ちくらみ
・吐き気、食欲が落ちる
・ぼーっとする、反応が鈍い
・手足がつる
特に注意したいのは「汗が出ない」「皮膚が熱い」の状態です。ここまで来ると危険度が上がります。
■③ ドリンクは“水だけ”では足りない(春は塩分が抜ける)
花見の飲み物は、次の組み合わせが現実的です。
・水(基本)
・経口補水液またはスポーツ飲料(体調不安時の保険)
・塩分タブレット、塩飴(軽い補助)
汗をかくと水分だけでなく塩分も失います。水だけを大量に飲むと、かえってだるさが増えることがあります。バランスが重要です。
■④ 帽子は「形」で選ぶ。首を守ると体が楽になる
春の日差しは強く、頭と首が焼けると体温が上がります。
・つばが広い帽子
・首の後ろが守れる形(タオルでも可)
・子どもはサイズが合うもの
首元は太い血管が通っているため、ここを守るだけで体感がかなり変わります。
■⑤ 日陰の作り方が“勝ち筋”になる
花見で一番効くのは、日陰を確保することです。
・木陰を選ぶ(ただし落枝や人混みに注意)
・パラソルや簡易タープで日差しを切る
・地面の照り返しが強い場所は避ける
日陰があるだけで、飲み物の減り方も疲れ方も変わります。
■⑥ 防災士として見た“多い失敗”は「飲んだ気になっている」
花見で多い失敗は、
・アルコールを飲んで水分補給した気になる
・子どもが遊びに夢中で飲まない
・トイレが面倒で飲む量を減らす
というパターンです。飲む量は気分ではなく、時間で決める方が確実です。例えば「30〜60分ごとに一口でも飲む」と決めると崩れにくいです。
■⑦ 元消防職員として伝えたい「倒れたら“冷やす場所”が最優先」
熱中症で倒れた時は、原因探しより先に冷却です。
・日陰へ移動
・衣類を緩める
・首、脇、鼠径部を冷やす
・意識がはっきりしない、吐く、水分が取れないなら救急要請
花見会場は人が多く、救急車が入りにくいこともあります。早めの判断が重要です。
■⑧ 花見の熱中症「完全セット」(最低限はこれ)
・水(人数×必要量)
・スポーツ飲料または経口補水液(保険)
・塩飴または塩分タブレット
・つば広帽子(または首タオル)
・日陰を作る道具(パラソル等)
・冷却用品(冷感タオル、保冷剤)
・レジャーシートは日陰に寄せる配置
・子どもは飲む時間を大人が決める
全部揃えなくても、帽子+日陰+水分塩分だけで効果は大きいです。
■まとめ|春の花見は「日差し」と「脱水」で熱中症になる。日陰と補給で防げる
春は涼しく感じても、日差し、混雑、長時間滞在、アルコールで熱中症の条件が揃います。対策は、水分だけでなく塩分も補うこと、帽子で頭と首を守ること、日陰を確保すること。異変が出たら早めに涼しい場所へ移し、冷却を優先します。
結論:
春の熱中症は「日陰・帽子・水分+塩分」で防げます。暑く感じなくても先に整えるのが正解です。
防災士として、屋外の体調不良は“気づいた時には遅い”場面が多いと感じてきました。花見は楽しい分、油断しやすい。最初にセットを作っておけば、最後まで安全に楽しめます。
出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000114712.html

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