大学生の一人暮らしは自由で快適だが、同時に“災害に最も弱い生活環境”でもある。
家族がいない・土地勘がない・部屋が狭い・家具が安定していない──この条件が重なると、地震や火災の被害を受けやすい。
ここでは、一人暮らしの大学生が必ず知っておくべき防災ポイントを解説する。
■① 家具固定は“最低限の命の装備”と考える
大学生の部屋は、安い家具・背の高い棚・固定なしのテレビが多い。
地震で最も死亡原因になるのは「家具の転倒」。
だからこそ、最低限これだけはやってほしい。
● 冷蔵庫をL字金具で固定
● 本棚は上部を壁に固定
● テレビは耐震マット+ベルト
● 窓ガラスに飛散防止フィルム
固定に数千円かけるだけで“命の確率”が変わる。
■② 一人暮らしは“逃げ遅れリスク”が高い
一人暮らしの大学生は、災害時に誰も注意してくれない。
● 夜寝ていて気づかない
● イヤホンで警報が聞こえない
● 階上・階下の状況がわからない
だからこそ、命を守るために次を必ず設定する。
● スマホの緊急速報 ON
● 防災速報アプリ
● 近所の避難所を把握
● 大雨時は早めに移動
“他人が守ってくれる”という幻想は捨てること。
■③ キッチン火災は大学生が最も起こしやすい
大学生の火災原因は圧倒的に「コンロの火の消し忘れ」。
● 油を加熱しているのにスマホを見る
● 揚げ物をしながら別の部屋へ行く
● コンロ周りに紙類が置いてある
地震より火災のほうが、あなたの部屋では発生しやすい。
次を徹底するだけで火災率は激減する。
● 揚げ物“しない”
● コンロ周りを片付ける
● 料理中はスマホ触らない
● 消火器 or 住宅用消火具を置く
ワンルーム火災は、数十秒で全焼する。
■④ 一人暮らしは“在宅避難力”が命を守る
マンションの大学生は、災害時に避難所へ行かないケースが多い。
部屋で生き延びるために必要なのが“在宅避難スキル”。
最低限これが必要だ。
● 2〜3日分の水(6〜9L)
● カセットコンロ+ガス6本
● 乾麺・レトルト・缶詰
● 簡易トイレ20回分
● モバイルバッテリー(大容量)
「家で生活できる力」が、一人暮らし最大の防災対策。
■⑤ 安否確認・連絡手段を家族と決めておく
地震が起きた時、家族はあなたの状況をすぐに知りたい。
しかし“連絡が繋がらないのが普通”なのが災害。
だからこそ、大学生は事前に家族と以下を決める必要がある。
● 連絡の手段(LINE / 災害伝言ダイヤル)
● 連絡がつかない時の対応
● 自宅が危険な時の避難先
大学生でも、家族の一員であることは変わらない。
■⑥ 最も大事なのは“部屋の立地”である
実は、防災の半分は「どこに住むか」で決まる。
大学生は家賃だけで物件を選びがちだが、次の条件は必ず見てほしい。
● 1階は浸水のリスクが高い
● 川沿いは洪水・土砂災害の危険増
● 古いアパートは耐震性が弱い
● 非常階段・避難経路が少ない物件は危険
防災を考えるなら「安い物件=安全」とは限らない。
■まとめ|大学生の一人暮らしは“自力で生きる防災力”が必要
実家と違って、災害時に助けてくれる人はいない。
だからこそ、大学生は次の3つを徹底してほしい。
● 家具を固定する
● 在宅避難できる備蓄を持つ
● 情報・避難判断を自分で行う
一人暮らしはリスクも大きいが、スキルを身につければ命は守れる。
今日からできる準備で、あなたの“自分を守る力”を強くしていこう。

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