地震だけでなく、豪雨・台風の災害は毎年のように発生し、通学中・自宅・習い事など、どのタイミングで巻き込まれてもおかしくない。
小学生でも理解できる形で「水害から身を守る行動」を教えておくことは、命を守るうえで非常に重要だ。
■① 「川・用水路・側溝は絶対に近づかない」を徹底する
豪雨災害で最も命を失いやすいのが“水辺の事故”。
特に子どもは水を見ると興味を示しやすく危険。
● 雨の日は川を見に行かない
● 側溝・用水路は普段より流れが速く深さも分からない
● ボールや傘が落ちても絶対に拾わない
「濁った水=見えない危険がいっぱい」と覚えさせる。
■② 通学路の“危険ポイント”を一緒に歩いて把握する
雨の日の危険は、晴れた日に歩くだけでは気づけない。
親子で実際に歩きながら確認するのが最も効果的。
● ブロック塀や古い家屋の倒壊リスク
● アンダーパス(くぼ地)は冠水しやすい
● 崖・斜面は小さな崩れでも巻き込まれる
● 横断歩道は車の水しぶきで視界ゼロになりやすい
通学路の“雨の日バージョン”を子どもと共有しておく。
■③ 「避難が必要な雨」を教える
小学生でも理解できる“雨の危険ライン”を知ると行動が早くなる。
● 土砂災害警戒情報
● 大雨警報・洪水警報
● キキクル(危険度分布)の“紫=深刻な危険”
● 学校が休校レベルなら外に出ない
スマホのアプリだけでなく、テレビの色分けを一緒に見ながら解説するのも効果的。
■④ 夜の避難は“子どもは必ず大人と行動”を徹底
豪雨は深夜にピークを迎えることが多い。
夜間は視界が悪く、道路の陥没や冠水に気づけない。
● 子どもを1人で玄関や外に出さない
● 足元ライトを必ず使用
● 冠水道路は絶対に歩かない
「暗い+雨」は大人でも危険。小学生はなおさら命に関わる。
■⑤ 家の中で“安全な待機場所”を話し合う
水害は地震と違い、家のどこに避難するかで生存率が変わる。
普段から話し合っておくことで、災害時の迷いがなくなる。
● 2階や高い場所に避難
● 庭や駐車場の浸水を確認しない
● 停電に備えてライトの位置を共有
● トイレ・風呂場の窓からは外を見ない
高い場所へ“垂直避難”できる家は大きな強みになる。
■⑥ 小学生でもできる“水害時の持ち出しリスト”をつくる
少ない荷物でも、子どもが持ちやすいセットを準備しておくと行動が早くなる。
● 小さめのライト
● レインコート
● ホイッスル
● タオル・ティッシュ
● 500ml水
● 家族の連絡カード
非常時に“自分で持てるサイズ”が重要。
■⑦ 雨の日の危険を“体験”で伝えると理解が深まる
言葉だけでは小学生はイメージしにくい。
体験に近い形で教えると、一気に覚えがよくなる。
● 水が流れると足が取られる動画を見せる
● 側溝に落ちたボールが吸い込まれる様子を共有
● 冠水した道路を写真で見せる
「危険を実感すること」が行動の質を変える。
■⑧ 家族間で“雨の日のルール”を統一する
● 暴風警報では1人で外出させない
● 塾や習い事は送迎の有無を決めておく
● 連絡が取れない時の集合場所
● 雨の日の自宅待機ルールを決める
ルールがある家庭は、災害時のミス行動が圧倒的に減る。
■まとめ|水害は“事前に動ける”災害。小学生でも必ず守れる
豪雨・台風の災害は、地震とは違って「事前に危険が分かる」のが最大の特徴。
だからこそ、小学生でも“安全に行動するための知識”を身につければ、命を守る力は確実に高まる。
● 川・側溝に近づかない
● 危険な通学路を知る
● 危険な雨のサインを理解する
● 夜は必ず大人と行動
● 家の中の安全な場所を把握する
今日から家庭で少しずつ教えていくだけで、子どもの防災力は大きく成長する。

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