【防災士が解説】浸水した家電・車は使っていいのか|買い替え判断とメーカー・保険会社への相談順の判断基準

水害のあと、
「濡れた家電は乾かせば使えるのか」
「浸水した車はそのまま動かしていいのか」
「修理と買い替え、保険相談はどの順番で考えるべきか」
と迷う人は少なくありません。

結論から言えば、浸水した家電・車で最も大切なのは、“まず使ってみること”ではなく、“通電・始動を急がず、記録を残し、メーカー・整備業者・保険会社へ順番に相談すること”です。
経済産業省は、浸水後や停電復旧後の電気機器使用について、電源プラグやコードの損傷、焦げ跡、異音・異臭などを確認し、異常があれば使用を中止してメーカーや販売店に相談するよう注意喚起しています。損害保険料率算出機構は、自動車の水没事故では、シート下まで浸水した場合は全損として扱われることがあり、車両保険では新価保険特約や車両保険金額を上限に補償される仕組みを案内しています。日本損害保険協会も、任意の自動車保険で車両保険を付けていれば、台風や洪水などで自動車が損害を受けた場合に保険金が支払われることがあると案内しています。 (meti.go.jp) (giroj.or.jp) (sonpo.or.jp)

元消防職員として率直に言えば、水害後に一番危ないのは、
「とりあえず動くか試してみよう」と電源を入れたりエンジンをかけたりすること
です。
東日本大震災当時に東京で被災し、その後の被災地派遣やLO対応でも強く感じたのは、被災直後は「使えるかどうかを急いで知りたい」気持ちが強くなりやすいということです。ただ、家電も車も、浸水後は見えない内部ダメージが残りやすく、通電や始動が被害拡大や事故につながることがあります。だから、最初にやるべきなのは確認ではなく、記録と相談の順番を守ることです。

■① 最初にやるべきは「使う」ではなく「記録する」

浸水した家電や車を見た時に、最初にやりたいのは
写真を撮ること
です。

たとえば、
・家電の外観
・型番
・浸水した高さ
・車の外観、車内、水位跡
・ナンバー
などを撮っておくと、後でメーカー、整備業者、保険会社へ相談する時に整理しやすいです。

防災士として言えば、水害後は
まず確認
ではなく
まず記録
の方が現実的です。
元消防職員としても、被災後は時間がたつほど状況が変わりやすいので、最初の状態を残しておく方が後で役立ちます。

■② 家電は「乾いたように見えても、すぐ通電しない」が基本

経済産業省は、停電復旧後や浸水後の機器使用について、
・電源プラグやコードの損傷
・焦げた痕
・外観異常
・異音や異臭
を確認し、異常があれば使用を中止してメーカーや販売店に相談するよう案内しています。 (meti.go.jp)

つまり、
見た目が乾いたから大丈夫
とは考えない方がいいです。

防災士として率直に言えば、家電で一番危ないのは
「一回だけ試す」
ことです。
元消防職員としても、浸水後の家電は内部に水分や泥が残っていることがあり、通電で一気に危険が高まることがあります。

■③ 冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど大型家電ほど慎重に見る

大型家電は買い替えコストが大きいので、
「できれば使いたい」
と思いやすいです。
でも、大型家電ほど内部構造が複雑で、浸水後の安全確認は慎重にした方がいいです。

特に、
・冷蔵庫
・洗濯機
・電子レンジ
・テレビ
・エアコン室内機
などは、無理に通電せず、メーカーや販売店へ相談した方が現実的です。

防災士として言えば、浸水家電は
高い物ほど急いで試したくなる
のですが、
元消防職員としても、そこを急がない方が結果的に安全です。

■④ 車は「エンジンをかけない」がかなり重要

水没した車については、
まずエンジンをかけない
方が安全です。

損害保険料率算出機構の資料では、自動車の水没事故について、シート下まで浸水した場合は全損として扱う場合があり、エンジンや内装、電装系など広範囲に損傷が及ぶことがあります。 (giroj.or.jp)

防災士として率直に言えば、水没車で一番危ないのは
「とりあえず動けば乗れる」と思うこと
です。
元消防職員としても、車は走っても後から電装系トラブルや腐食が出ることがあり、最初の判断を急がない方が現実的です。

■⑤ 買い替え判断は「使えるか」より「安全に使い続けられるか」で考える

家電も車も、水害後は
一度動いたかどうか
だけでは判断しにくいです。

だから買い替え判断では、
・安全に使えるか
・修理費が大きすぎないか
・メーカーや整備業者が点検を勧める状態か
・今後の故障リスクが高すぎないか
を見た方がいいです。

防災士として言えば、買い替え判断で大切なのは
「今動くか」
より
「今後も安全か」
です。
元消防職員としても、水害後の機器は見えない傷みが長引きやすいです。

■⑥ 保険会社への相談は「片付け後」ではなく「早め」が基本

日本損害保険協会は、火災保険では水災補償の有無、家財補償の有無を確認する必要があり、自動車では任意保険の車両保険を付けていると、台風や洪水などによる損害が支払対象になる場合があると案内しています。 (sonpo.or.jp)

つまり、
・契約内容確認
・事故連絡
・必要写真や書類確認
は、早めに進めた方が現実的です。

防災士として率直に言えば、保険相談は
全部片付いてから
では遅れやすいです。
元消防職員としても、最初の写真や状態確認が後でかなり役立つことがあります。

■⑦ 相談の順番は「記録→安全確認→メーカー等→保険」が分かりやすい

迷った時は、次の順番で進めるとかなり実務的です。

  1. 写真を撮る
  2. 通電や始動をしない
  3. メーカー、販売店、整備業者へ安全確認を相談
  4. 保険会社へ連絡して補償範囲を確認
  5. 修理見積もりと買い替え費用を比べる

防災士として言えば、この順番の強みは
安全を先に見て、補償を後で整理しやすいこと
です。
元消防職員としても、「まず動かす」はかなり危険で、「まず記録する」が現実的です。

■⑧ 被災地経験から見ても「急いで使う」より「急いで相談する」方が安全

被災地派遣やLO対応で何度も感じたのは、
被災後は
動くかどうかを確かめたくなる心理
がかなり強いことです。

でも、家電も車も、浸水後は
・感電
・漏電
・発火
・後日の故障
・腐食
などの問題が出やすいです。

元消防職員として率直に言えば、浸水した物は
急いで使う
より
急いで相談する
方が安全です。
水害後は「使いたい気持ち」より「事故を増やさないこと」を優先した方が現実的です。

■⑨ まとめ

浸水した家電・車で最も大切なのは、“まず使ってみること”ではなく、“通電・始動を急がず、記録を残し、メーカー・整備業者・保険会社へ順番に相談すること”です。
経済産業省は、浸水後や停電復旧後の電気機器使用について、損傷や異臭・異音などを確認し、異常があれば使用を中止して相談するよう注意喚起しています。損害保険料率算出機構は、水没車ではシート下まで浸水した場合は全損扱いになることがあると整理しています。日本損害保険協会も、車両保険を付けていれば、台風や洪水などによる自動車被害が補償対象になる場合があると案内しています。 (meti.go.jp) (giroj.or.jp) (sonpo.or.jp)

元消防職員として強く言えるのは、浸水した家電・車で一番大切なのは
動くか試すこと
ではなく、
事故を増やさず、相談の順番を守ること
だということです。
迷ったら、
・記録する
・通電、始動しない
・メーカー等へ相談
・保険会社へ連絡
この順番で進めるのが一番現実的です。

出典:経済産業省「停電時の発電機によるCO中毒や、復旧後の通電火災に注意!」

参考:日本損害保険協会「大雨で床上浸水に!保険で補償されるの?」

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