災害時にもっとも困る不調の一つが「歯の痛み」。
普段ならすぐ歯医者に行けるが、避難所生活では治療が受けられず、痛みが長期化するケースが非常に多い。
ここでは、災害時に歯が痛んだときの正しいセルフケアと避けるべき行動をまとめる。
■避難所で歯が痛む“4つの理由”
災害時は口腔環境が一気に悪化し、痛みが出やすい。
● 歯磨き不足で虫歯が進行
● ストレスで食いしばり・歯ぎしりが悪化
● 柔らかい避難食で汚れが残りやすい
● 免疫低下で歯茎が炎症
特に「ストレスによる噛み締め」は災害時に急増する。
■痛みが出たときの“正しいセルフケア”
歯医者に行けない状況では、次の方法で痛みを軽減できる。
◎① 口を清潔に保つ
痛みがあると磨きづらいが、汚れを放置すると悪化する。
● 乾式歯磨き
● マウスウォッシュ
● フロスで食べかす除去
清潔にするだけで痛みが軽くなることも多い。
◎② 冷やす
歯茎が腫れている場合は、外側から冷やすと炎症が抑えられる。
● 氷をタオルで包んで頬にあてる
● 保冷剤を首筋にあてる
ただし、直接当てるのはNG。凍傷の原因になる。
◎③ 市販の痛み止め
避難所で最も役に立つのが鎮痛剤。
● ロキソニン
● アセトアミノフェン(子どももOK)
痛みは一時的に抑えられるが、根本治療ではないことを理解しておく。
◎④ 硬いものを噛まない
パン・おにぎりは柔らかく見えて硬さが残ることもある。
痛む側で噛むのは避ける。
■絶対にやってはいけないこと
避難所では誤った対処で悪化する例も多い。
● 痛み部分を強く押す
● 熱いものを飲む
● アルコールを多量に飲む(血流が増えて悪化)
● 市販の歯科材料を自己判断で詰め込む
とくに「温める」のは絶対NG。腫れが急激に悪化する。
■避難所の衛生環境では“早めの医療支援につなぐこと”が重要
歯のトラブルは放置すると命に関わることがある。
● 歯茎の膿
● 顔の腫れ
● 発熱
● 口が開かない
これらは蜂窩織炎(ほうかしきえん)という重度の感染症のサイン。
避難所の環境では悪化しやすく、救急搬送が必要になることも。
■非常持ち出し袋に入れておく“歯のトラブル対策セット”
災害時の歯痛は準備で大きく軽減できる。
● 鎮痛剤
● マウスウォッシュ
● デンタルフロス
● 歯磨きシート
● キシリトールガム
● 小さな保冷剤
たったこれだけで避難所での痛み対策が大きく変わる。
■まとめ|歯の痛みは“災害弱者”を生みやすい
災害時の歯痛は、睡眠不足・ストレス・食事制限を招き、
結果として体力が大きく落ちる。
● 清潔にする
● 冷やす
● 痛み止めを活用する
● 硬いものを噛まない
そして、
腫れ・発熱がある場合はすぐ医療支援へ。
避難所で健康を保つためには、歯のトラブルを甘く見ないことが何より大切だ。

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