【防災士が解説】防災×震度別の揺れ等の状況|“震度0〜7まで”家庭で起きることを完全整理

地震の揺れを示す「震度」。
しかし、震度ごとに“体感・被害・危険度”がどう違うのかは、意外と知られていない。

この記事では、防災士の視点で 震度0〜7の揺れ方と家庭の被害の特徴 をわかりやすく整理する。
“どの震度から命の危険が始まるのか” を理解することで、家庭防災を一段と強化できる。


■① 震度0|揺れを感じないが“地下では確実に動いている”

● 人は揺れを感じない
● 家具・家電も全く無反応
● 地震計はわずかな揺れを検知
● 前震がこの階級になることも多い

→ 「感じない=安全」ではない。
→ 微小地震が続く地域は活動が高まっている可能性も。


■② 震度1|一部の人が気づく“微かな揺れ”

● 静かな場所で座っていると感じる
● 家具は動かない
● 吊り下げ物がほんの少し揺れる
● 深発地震や遠方地震でも発生

→ 防災意識を高める“気づきの揺れ”。


■③ 震度2|多くの人が「揺れた」と気づく軽い揺れ

● 室内のほとんどの人が揺れを感じる
● 食器棚がカタカタ音を出す
● 恐怖はまだ少ない
● 地盤が弱い地域は揺れが強まりやすい

→ この揺れが続く地域は“注意フェーズ”。


■④ 震度3|明確に“地震だ”と分かる揺れ

● 立っている人も揺れを感じる
● 吊り下げ照明が大きく揺れる
● 小物が落ちることもある
● 子どもや高齢者は不安を感じやすい

→ 家具固定を見直すべきライン。


■⑤ 震度4|“物が落ちはじめる直前”の強い揺れ

● 歩くのが難しくなる
● 本棚の上の物が落ちる可能性
● ガラス戸が激しく音を立てる
● 多くの人が恐怖を感じる

→ 家具・防災対策を“本格化”させるべき階級。


■⑥ 震度5弱|家具が倒れ始める“危険の入口”

● 多くの人が立っていられない
● テレビ・家具が倒れ始める
● 食器が飛び出す
● 古い家では壁に亀裂

→ 家庭内の死傷者が急増するライン。
→ 避難判断が必要。


■⑦ 震度5強|家の中が“破壊され始める揺れ”

● 行動不能に近い
● 大型家具が倒壊
● ガラスが割れやすい
● 古い住宅は部分倒壊の危険

→ 家の中で安全な場所が激減。
→ すぐに家の安全確認が必要。


■⑧ 震度6弱|家の中が“危険空間に変わる”

● ほぼ全員が動けなくなる
● 家具・家電がほぼ全て倒れる
● ガラス飛散で歩行不能
● 旧耐震住宅は倒壊の危険大

→ 避難が前提。
→ 本震の可能性が非常に高まる階級。


■⑨ 震度6強|“家の倒壊が現実的”になる揺れ

● 座っていても転倒するレベル
● 家全体がねじれるように揺れる
● 室内は完全に破壊
● 古い家は全壊の可能性大

→ 生死を左右する揺れ。
→ 家に留まるのは極めて危険。


■⑩ 震度7|“最悪の揺れ” 家屋倒壊・複合災害が同時発生

● 完全に行動不能
● 家の倒壊・傾斜が多数
● ガラス・家具が凶器化
● 地盤災害(液状化・地割れ)が発生
● 火災・停電・断水が同時に起きることも

→ 日本における“最大級の命に関わる揺れ”。
→ すべての備えが生死を分ける。


■まとめ|震度を知ることは“命を守る力”になる

震度別の特徴を正しく理解すると、家庭防災が格段に進む。

● 震度3 → 家具固定を完了
● 震度4 → 本格的な家庭防災を開始
● 震度5弱 → 死傷者が増える危険階級
● 震度5強 → 家が壊れ始める
● 震度6弱〜7 → 命を守る行動に全力

地震は必ず繰り返し起きる。
震度の違いを知り、あなたの家庭を守る“判断力”を身につけてほしい。

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