【防災士が解説】保存水は量だけで安心すると危険|置き方を間違えると使えない

保存水は、防災備蓄の中でも最重要です。
ただ、防災の現場感覚で言うと、保存水は量をそろえるだけでは不十分で、置き方を間違えると災害時に使えないことがあります。

結論から言うと、保存水は量だけでなく、家族がすぐ使える場所に分けて置く方が助かるです。
理由は、地震後に棚が倒れる、玄関まで行けない、車に取りに行けない、夜に場所が分からない、ということが実際に起きるからです。

■① 危ないのは「水を買ったから大丈夫」と考えることです

保存水で多い失敗がこれです。

  • ケースでまとめ買いする
  • 押し入れに入れる
  • 物置に置く
  • 車庫に置く
  • どこに置いたか忘れる

これでは、災害時にすぐ使えない可能性があります。

水は重いので、いざという時に運ぶのも大変です。
つまり、保存水は「あるか」だけでなく、取り出せるかが重要です。

■② 助かる判断基準は「暗くても取り出せるか」です

保存水の置き方で一番使いやすい判断基準はこれです。

停電して暗い中でも取り出せるか。

ここが弱いと危険です。

  • 奥の部屋に置いている
  • 高い棚に置いている
  • 家具の後ろにある
  • 玄関まで遠い
  • 家族が場所を知らない

保存水は、普段の収納ではなく災害時の取り出しやすさで置く方が助かります。

■③ 一番失敗しにくいのは「分散して置くこと」です

元消防職員として言うと、保存水は1か所にまとめるより、分けて置く方が強いです。

  • 台所
  • 玄関近く
  • 寝室近く
  • 防災リュック付近

このように分散すると、どこかが使えなくても別の水を取り出せます。

水は重くて動かしにくいので、使う場所の近くに置くという発想が大事です。

■④ 危ないのは「高い場所に置くこと」です

保存水は重いです。
そのため、高い場所に置くと、

  • 地震で落ちる
  • 取り出す時に危ない
  • 棚が壊れる
  • 子どもや高齢者が取れない

というリスクがあります。

保存水は、基本的に低い場所・倒れにくい場所・通路をふさがない場所に置く方が安全です。

■⑤ 被災地で多かったのは「あるのに出せない水」でした

被災地派遣やLOの経験でも、水そのものが全くないことだけでなく、

  • 奥に置いていて出せない
  • 家具が倒れて取れない
  • 高齢者が運べない
  • 家族が場所を知らない

というケースはありました。

つまり、保存水は量だけではなく、家族全員が場所を知っていることも備えです。

■⑥ 助かるのは「飲む水」と「生活用水」を分けることです

保存水は飲料用だけでなく、生活用水も考える必要があります。

  • 飲む水
  • 調理に使う水
  • 口をゆすぐ水
  • 手を拭くための水
  • トイレ処理に関係する水

全部を同じ水で考えると、すぐ足りなくなります。
飲料水とは別に、風呂の残り湯やポリタンクなど、生活用水の考え方も持つ方が助かります。

■⑦ 危ないのは「防災リュックに水を入れすぎること」です

水は大切ですが、防災リュックに入れすぎると、

  • 重すぎる
  • 子どもや高齢者が持てない
  • 移動が遅くなる
  • 他の必要品が入らない

という問題が出ます。

持ち出す水と、家で使う水は分けて考える方が現実的です。
避難用は少量、在宅用は家に分散。
この方が使いやすいです。

■⑧ 今日やるなら「保存水の置き場所3つ」を決めるのが正解です

今日すぐやるなら、ここだけで十分です。

  • 台所に置く水
  • 寝室や玄関近くに置く水
  • 持ち出し用の水

この3つを分ける。
大事なのは、保存水を増やすことより必要な時に取り出せる配置にすることです。

■まとめ

保存水は、量だけで安心すると危険です。
1人1日3リットルを目安に備えることは大切ですが、災害時に取り出せない場所に置いていては意味が薄くなります。

判断基準は、「何リットルあるか」ではなく「停電・地震後でも家族が取り出せるか」です。
保存水は、低い場所に、分散して、家族全員が分かる形で置く方が助かります。

政府広報オンライン|災害に備えた家庭備蓄のポイント

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