【防災士が解説】防災×お薬手帳|“命をつなぐ情報ノート”を忘れていませんか?

災害が起きると、まず混乱するのは医療現場です。

病院が閉鎖、薬局が浸水、医師が不足――。

そんな中で、自分の薬の情報がわからない人ほど困るのが現実です。

私は【元消防職員・防災士】として被災地の避難所や臨時診療所に関わる中で、

「お薬手帳を持っていた人は助かった」と医師が何度も語るのを聞いてきました。

💡 お薬手帳が“防災アイテム”になる理由

1️⃣ 服用中の薬を正確に伝えられる

 薬の名前・量・飲む時間を正確に把握できることで、

 避難所でも迅速に同じ薬を処方してもらえます。

2️⃣ アレルギー・副作用の履歴を共有できる

 災害医療現場ではカルテが使えない場合が多く、

 お薬手帳の情報が命を救う判断材料になります。

3️⃣ 複数の病院・薬局でも連携できる

 全国どこでも通用する共通フォーマットなので、

 避難先でもスムーズに医療を受けられます。

⚠️ 持っていなかった人が苦労した例

  • 「薬の名前がわからず再処方できなかった」
  • 「持病の薬を中断して体調が悪化」
  • 「アレルギーの薬を誤って処方された」

災害時は、医療従事者も“記録なしで判断”しなければならないことが多く、

お薬手帳がない=情報ゼロの患者として扱われてしまうのです。

✅ 防災士がすすめる“お薬手帳防災術”

1️⃣ 紙とアプリ、両方で持つ

 紙の手帳は停電でもOK。

 アプリは更新・共有が簡単。

 → 両方を併用するのがベスト。

2️⃣ 防災リュックにコピーを入れておく

 原本は財布やポーチに、コピーは防災袋に。

3️⃣ 家族全員分をまとめて保管

 家族の分も把握しておけば、避難時に代理説明が可能。

🌍 被災地でのお薬手帳の力

熊本地震・能登半島地震などでは、

避難所に臨時の医療チームが設置されましたが、

医師たちが最初に頼りにしたのが「お薬手帳」でした。

特に高血圧・糖尿病・喘息など、

**慢性疾患を持つ方にとって“命綱”**となった事例が多数あります。

💬 防災士からのメッセージ

防災とは“命を守る備え”。

でも、命を守り続けるためには、

「医療を止めない備え」が欠かせません。

お薬手帳は、あなたの体の取扱説明書。

どんなに立派な非常食よりも、

「その人に必要な薬」が命をつなぐ現場を何度も見てきました。

🔋 まとめ:お薬手帳は“ポケットの中の命綱”

  • 薬名・服用量・副作用歴を記録
  • 紙とデジタルの両方を持つ
  • コピーを防災袋に常備

避難所に行く時は、財布・スマホ・お薬手帳。

この3点セットが“医療防災”の基本です。

【元消防職員・防災士】として、

私は“お薬手帳こそ、命を救う最小の防災ツール”だと伝えたいです。

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