災害で一番先に困るもの、それは「水」です。
停電や断水が起きれば、水道も給湯器も機能しません。
私は【元消防職員・防災士】として、地震・豪雨・断水現場を何度も経験してきました。
そのたびに痛感するのは、水を備えていた家庭ほど、冷静に対応できていたという事実です。
💡 なぜ“水の確保”が最優先なのか
1️⃣ 人間は水なしで3日しか生きられない
食料よりも先に必要なのが飲料水。
脱水・熱中症・感染症を防ぐためにも最重要。
2️⃣ 断水は想像以上に長引く
震災では数日〜1週間、地域によっては10日以上止まることも。
3️⃣ 飲むだけでなく“生活用水”にも必要
トイレ・洗顔・手洗い・調理などを含めると、水の使用量は想像以上。
✅ 防災士がすすめる“水の備蓄量と方法”
■ 基本ルール
- 1人1日3リットル × 3日分(最低ライン)
→ 家族4人なら「36リットル」が目安。 - 可能であれば**1週間分(1人21リットル)**を目標に。
■ 備蓄の種類
1️⃣ ペットボトル水(500ml・2L併用)
飲料・調理・歯磨き用に使い分けやすい。
2️⃣ 非常用保存水(5〜7年保存)
長期保存タイプをローリングストックと併用。
3️⃣ 風呂の残り湯・ポリタンク水
生活用水(トイレ・掃除)に活用。
※飲用には使わないこと。
4️⃣ 給水袋(給水車用)
自治体の給水拠点で水をもらう際に必須。
折りたためるタイプが便利。
⚠️ よくある備蓄の失敗例
- 「2Lの水を1箱買って安心」→ 実際は2〜3日で尽きる
- 賞味期限切れのペットボトルをそのまま放置
- 保管場所が高温になり、水質が悪化
💡 対策は「ローリングストック法」
普段飲む水をストックにして、飲んだ分を補充するだけ。
無理せず続けられる備えです。
🌍 被災地での教訓
熊本地震では、断水が10日以上続いた地域もありました。
避難所では給水車が来ても1人あたり数リットルしかもらえず、
「飲み水より生活用水が足りない」という声が多く聞かれました。
一方、自宅避難を選んだ家庭で“水タンクを常備していた人”は、
トイレや食器洗いを維持でき、衛生環境の差が大きく出たのです。
💬 防災士からのメッセージ
水は「命のストック」。
どんな高性能な非常食も、水がなければ食べられません。
だからこそ、
・飲料水は1週間分
・生活用水は風呂・タンクで確保
・給水袋を準備
この3ステップを今すぐ行動に移してほしい。
🔋 まとめ:水を制する者は“災害を制する”
- 1人1日3Lを目安に7日分
- 飲料水+生活用水+給水袋で3段構え
- ローリングストックで無理なく継続
災害時、水があるだけで生活の安心度が劇的に変わります。
今日の1本が、未来の命をつなぐ備えになります。
【元消防職員・防災士】として、
私は“水の確保こそ、最も基本で最も効果のある防災”だと伝えたいです。
#防災 #水の備蓄 #断水対策 #防災士が解説 #元消防職員 #防災準備 #ローリングストック

コメント