冬のレジャーの中でも人気の高いスノーボード。
しかし、楽しい一方で 事故件数はスキーよりも多く、重大事故が起こりやすいスポーツ でもあります。
・高速での衝突
・転倒による頭部・脊椎の大けが
・初心者の暴走
・コース外流入による遭難
・吹雪で視界ゼロの事故
・子どもの迷子
これらは毎年のように発生し、命に関わるケースも少なくありません。
防災士として、冬のスノボ事故を防ぐためのポイントをまとめます。
■① スノボ事故の“典型パターン”
スノボ事故の多くは、同じ原因で繰り返し発生します。
✔ ① 初心者のコントロール不能(暴走)
ボードが横滑りしやすく、止まれないまま人に衝突する事故が最も多い。
✔ ② 斜面での転倒(頭部・背中・手首)
スノボ事故の7割が「転倒」。
特に頭・手首・背骨は要注意。
✔ ③ ジャンプで着地に失敗
パークでの背部損傷・頸椎損傷が頻発。
✔ ④ コース外に流れ込む
調子に乗って森側へ行き、
深雪スタック→低体温症のパターンが多い。
✔ ⑤ 子ども・初心者の迷子
スピードが出るため、1分で見失うことも。
■② スキーと違い“前が見えづらい”スノボの特徴
スノボは姿勢上、
✔ 正面の視界が狭い
✔ 後ろがほぼ見えない
✔ 停止姿勢で下を向きやすい
そのため、衝突事故が発生しやすいのが特徴です。
■③ スノボ事故は“防げる事故”が多い
事故の背景には以下の行動があります。
✔ スピードの出しすぎ
✔ 技量に合わないコース選び
✔ パークでの無理なジャンプ
✔ 立ち入り禁止区域へ侵入
✔ ヘルメット未着用
✔ 子どもを一人で滑らせる
「ちょっとなら大丈夫」という油断が、重大事故につながります。
■④ スノボ事故を防ぐ最重要ポイント
① ヘルメットは絶対に着用
スノボの頭部外傷は致命率が高い。
子どもは特に必須。
② 初心者は“止まる技術”を最優先で習得
「スピード出す前に止まり方」。
これが最強の事故防止。
③ パークエリアは実力に合わない時は入らない
ジャンプ台は“遊び道具ではなく危険箇所”。
初心者は完全NG。
④ コース外に入らない
ゲレンデ外は雪崩・スタック・遭難の温床。
一歩出ただけで命の危険。
⑤ 天候が悪くなったら即撤退
吹雪になると、
・視界10m
・コース消失
・方向感覚ゼロ
この状態で滑るのは非常に危険。
⑥ 夜の滑走は事故率が跳ね上がる
影の凹凸・硬いバーン・暗がりで衝突事故増加。
⑦ 子どもは必ず大人が視界内キープ
スノボ迷子は遭難と同じ。
リフト降り場が最も迷子リスクが高い。
■⑤ スノボで起きやすい“重症事故”
特に注意すべきケガは以下。
✔ 頭部外傷(脳損傷)
✔ 頸椎損傷
✔ 胸椎・腰椎(背骨)損傷
✔ 手首骨折(初心者に多発)
✔ 肩関節脱臼
✔ 骨盤骨折
高速での転倒・衝突は
“交通事故と同じ衝撃”が加わるため非常に危険です。
■⑥ 子どもと初心者のための追加対策
✔ リフト乗り場・降り場のサポート
✔ 人混みの場所でスピードを出さない
✔ 迷子防止に「目立つウェア・ヘルメット」
✔ 転倒しても手をつかず、お尻で座る
✔ 疲れたら無理せず休憩
特に子どもは体力が急に落ちるため、
疲れた状態での滑走が最も危険です。
■⑦ もし事故や遭難が起きたら
✔ 無理に動かさない(背骨損傷の恐れ)
✔ スキーパトロールへ連絡
✔ スマホで現在地を伝える
✔ 吹雪の時は建物・木陰へ避難
✔ 低体温症を防ぐために防寒を最優先
スキー場の救助体制は整っています。
“早めに助けを呼ぶ”ことが命を救います。
■まとめ|スノボを「安全に楽しむ」ことが最大の防災
✔ スノボ事故は毎年必ず起きている
✔ スキーより衝突事故・転倒事故が多い
✔ ヘルメットは命を守る最強装備
✔ 止まり方を覚えれば事故率は激減
✔ コース外は絶対に入らない
✔ 子どもは必ず大人の視界内
✔ 視界不良・吹雪では即撤退
スノボは正しく遊べば最高のスポーツ。
でも冬山は“甘く見ると命を奪う場所”です。
今日の1つの注意が、
あなたと家族の冬の安全を守ります。

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