【防災士が解説】防災×持病のある人|“平常時の準備”がそのまま命を守る防災になる

高血圧・糖尿病・心疾患・喘息・透析・精神疾患など、

持病がある人にとって災害は 健康状態が一気に悪化しやすいリスク を含んでいます。

私は【元消防職員・防災士】として、

災害現場や避難所で、持病が悪化したケースを数多く見てきました。

共通していたのは、

「準備があれば助かった」 という現実です。

💡 持病のある人は災害で何が起きる?

  • 薬が切れる
  • ストレスで急に悪化
  • 水・食事の制限ができない
  • 温度差で体調悪化
  • 避難生活の不衛生
  • 病院がすぐ開かない
  • 夜間避難で転倒

👉 健常者より体調変化のスピードが速い のが特徴。

✅ 防災士がすすめる「持病のある人の災害対策」

■ ① 薬は“最低1週間分”を確保

絶対に切らせないのが

  • 血圧の薬
  • 糖尿病薬
  • 心臓の薬
  • 呼吸器の薬
  • 精神安定剤
  • ステロイド
  • 透析関連の情報

薬のストックは 命のストック。

■ ② 医療情報をまとめて1冊に

  • 病名
  • 主治医
  • 飲んでいる薬
  • 病歴
  • 禁止事項
  • 緊急時の連絡先
  • 服薬時間

お薬手帳+「医療情報ノート」が最強。

■ ③ 透析が必要な人は“災害透析マニュアル”を準備

  • 災害用食事
  • 透析遅延の体調管理
  • 主治医の緊急連絡手順
  • 災害時透析可能病院のリスト

透析は災害で最も影響を受ける医療行為の一つ。

■ ④ 呼吸器疾患の人は“空気の安全”が命

  • マスク
  • 加湿
  • ほこり対策
  • 避難所の環境チェック
  • ステロイド・吸入薬の携帯

地震でホコリが舞い、喘息発作が悪化する事例は多い。

■ ⑤ 食事制限のある人の非常食

  • 低塩食
  • 低カロリー食
  • アレルギー対応
  • とろみ食
  • やわらか食

避難所の食事は“制限に合わない”ことが多い。

■ ⑥ 精神疾患のある人は“環境の変化”に要注意

  • 落ち着けるアイテム
  • 予備の薬
  • ルーティンを守る工夫
  • 過刺激を避ける

避難所は騒音・光・人の気配でストレスが強くなる。

⚠️ 被災地で実際にあった持病悪化の事例

  • 薬が切れて血圧が急上昇
  • 透析ができず合併症が悪化
  • 喘息発作が避難所で頻発
  • 糖尿病で水分不足になり体調悪化
  • 精神疾患の薬が切れて不安が暴走
  • 心不全の患者がストレスで増悪

👉 すべて“薬・情報・環境”の準備で防げたケース。

💬 防災士からのメッセージ

持病の防災は、

「いつも通りに生活できるか?」が全てです。

避難袋より大切なのは、

  • 医療情報
  • 食事
  • 温度管理

避難所に行くことが最善とは限りません。

場合によっては 在宅避難+電源確保が最も安全 というケースも多い。

🔋 まとめ:持病のある人の防災は“生活を守ること”

  • 薬は1週間分
  • 医療情報ノート
  • 病気に応じた防災用品
  • 災害時の治療計画
  • 避難所・在宅の選択肢を事前に決める

持病がある人を守れるのは、

準備しておく家族と周囲の支えです。

【元消防職員・防災士】として、

私は“持病のある人こそ、災害で最優先に守られるべき存在”だと伝えています。

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