日本の防災を考えるとき、
あまり語られないテーマがあります。
それが「減反政策」と防災の関係です。
一見すると農業政策の話ですが、
実はこれは食料安全保障=防災そのものに直結しています。
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■① 減反政策とは何だったのか
減反政策とは、米の生産量を意図的に減らす国の政策です。
背景には、
・米の過剰生産
・価格下落防止
・農家所得の安定
といった目的がありました。
しかし結果として、
日本の米の生産力は長年にわたり抑えられてきました。
■② 災害時に問われる「米の力」
災害時、最も重要な食料は何か。
答えは非常にシンプルです。
米です。
・保存性が高い
・少量でエネルギーになる
・水さえあれば調理できる
・日本人の体に合う
災害現場で、
米があるかないかは生死に直結します。
■③ 減反政策が残した“見えないリスク”
減反政策の影響で起きたことは次の通りです。
・水田の減少
・担い手不足
・生産ノウハウの断絶
・緊急増産が難しい構造
つまり、
いざという時に増やせない国になってしまったのです。
■④ 備蓄米は万能ではない
国は備蓄米を保有していますが、
これはあくまで「一定期間をしのぐ」ためのものです。
・物流が止まれば届かない
・精米・炊飯設備が必要
・地域偏在がある
備蓄がある=安心ではありません。
■⑤ 過去の災害が示した現実
大規模災害では、
・配給が数日遅れる
・量が足りない
・炊き出しができない
といった事例が繰り返されています。
「国が何とかしてくれる」
その前提は、何度も崩れています。
■⑥ 食料自給と防災は表裏一体
防災士の立場から見ると、
減反政策の最大の問題はここです。
食料を「余らせない」ことを優先しすぎたこと。
防災では、
「余っている」「無駄がある」くらいがちょうどいい。
これは命の保険です。
■⑦ 自律型避難と米の関係
自律型避難では、
各家庭が一定期間、自力で耐える力が求められます。
・米を備えている
・炊く手段がある
・家族分を想定している
この備えがある家庭ほど、
避難所に依存しません。
■⑧ これから必要な視点
これからの防災では、
次の視点が不可欠です。
・農業政策=防災政策
・食料余力=命の余力
・効率より冗長性
減反か増産か、という二択ではなく、
「非常時に耐えられる構造か」が問われます。
■まとめ|食を削る国は、防災を削っている
減反政策は、
平時の経済合理性を優先した政策でした。
しかし災害時には、
その合理性が一気に命のリスクへ変わります。
防災の本質は、
「使わないかもしれないものを持つこと」。
米を守ることは、命を守ること。
防災は、田んぼから始まっているのです。
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