【防災士が解説】夏の地震で避難所の夜間暑さ対策は何を優先する?眠れない夜に崩れにくい判断基準

夏に地震が起きて避難所生活になると、昼の暑さ以上にしんどくなりやすいのが夜です。日が落ちても建物の中に熱が残り、風が弱く、人が多く、寝苦しさが続くと、体力も気力もかなり削られます。内閣府・厚生労働省の「災害時の熱中症予防」でも、災害時は慣れない環境や疲労、体調不良などで熱中症リスクが高くなり、特に高齢者、こども、障害のある方は注意が必要だと示されています。
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/pdf/netchushoyobo.pdf

だからこそ大切なのは、「夜だから少し我慢すればいい」と考えないことです。この記事では、夏の地震で避難所にいる時の夜間暑さ対策を、家庭で判断しやすい形で整理して解説します。

■① 最初に考えるべきことは「夜は昼より楽」ではない

結論から言うと、最初に考えるべきことは、夜になれば自然に楽になるとは限らないということです。

環境省の熱中症予防情報では、夜間に気温があまり下がらない日には冷房をつけて寝ることも必要だと案内しています。つまり、夜でも暑さは十分に危険になり得ます。
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_3-1.pdf

元消防職員として感じるのは、避難所では「昼の暑さで疲れた体」がそのまま夜に持ち越されることです。だから、夜間暑さ対策は昼の続きとして考えた方が現実的です。

■② 夜の避難所で最初にやるべきことは何か

最初にやるべきなのは、熱がこもりにくい場所を選ぶことです。

西日が強かった場所、風が抜けにくい場所、人が密集している場所は、夜になっても暑さが残りやすいです。内閣府の能登半島地震における避難所暑さ対策の通知でも、扇風機、網戸、氷柱、打ち水、必要に応じたエアコン設置など、熱を逃がす工夫を組み合わせるよう示されています。
https://www.bousai.go.jp/updates/r60101notojishin/pdf/tsuuchi_r60423_ishikawa.pdf

私なら、夜は「寝る準備」より先に「ここで寝て熱がこもりすぎないか」を見ます。被災地でも、少し場所を変えるだけで眠りやすさがかなり違うことがありました。

■③ 夜間暑さ対策のチェックリスト

夜の避難所では、次の順番で考えると整理しやすいです。

・風が通る場所を選ぶ
・日中の熱が残りにくい場所へ寄る
・帽子や厚着を外して熱を逃がす
・汗を拭いて着替えられるなら替える
・水分を少しずつ取る
・うちわ、扇風機、冷却タオルなどを使う
・高齢者や子どもの様子を先に見る
・暑すぎて眠れない時は、涼しい場所への移動も検討する

この中でも、夏の夜に特に大切なのは、場所、汗の処理、水分の3つです。ここが整うだけでもかなり違います。

■④ 眠れないほど暑い時はどう考えるべきか

「眠れないだけ」と軽く見ない方が安全です。

環境省は、夜間に気温が下がらない日は冷房をつけて寝ることも必要だと案内しており、暑さを我慢し続けるより、涼しい環境で体を休めることが有効だとしています。
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_3-1.pdf

つまり、夜に眠れないほど暑い時は、暑さ対策が足りていないサインです。被災地でも、夜に眠れない状態が続くと、翌日の体力と判断力がかなり落ちやすかったです。

■⑤ 夜の水分補給は控えた方がいいのか

控えすぎない方が安全です。

トイレ不安から夜の水分を我慢する人は少なくありませんが、内閣府・厚生労働省の資料では、のどが渇いていなくても、こまめな水分・塩分補給が大切だと示されています。
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/pdf/netchushoyobo.pdf

私なら、夜の水分は「たくさん飲む」より「少しずつ切らさない」をすすめます。被災地でも、トイレ不安で飲まない人ほど、朝にだるさや頭痛が出やすかったです。

■⑥ 夜間に使いやすい暑さ対策グッズは何か

使いやすいのは、うちわ、静かな携帯扇風機、冷却タオル、汗拭きタオル、薄手の着替えです。

特に夜の避難所では、周囲に人が多いため、大きすぎる音や光を出す物より、静かに使える物の方が向いています。内閣府の暑さ対策通知でも、扇風機等を組み合わせた対策が示されています。
https://www.bousai.go.jp/updates/r60101notojishin/pdf/tsuuchi_r60423_ishikawa.pdf

■⑦ 高齢者や子どもは夜に何を気をつけるべきか

高齢者や子どもは、眠れているか、汗をかきすぎていないか、ぐったりしていないかを周囲が見る方が安全です。

内閣府・厚生労働省の「災害時の熱中症予防」では、高齢者、こども、障害のある方は特に注意するよう示されています。
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/pdf/netchushoyobo.pdf

元消防職員としては、夜は静かなので「寝ているように見えるだけ」のこともあると感じます。だから、弱い立場の人ほど夜に一段気にかける方が現実的です。

■⑧ 迷った時の判断基準

迷ったら、次の順番で考えてください。

「ここは夜でも熱がこもりすぎていないか」
「汗を拭いて体を整えられているか」
「水分を切らさず取れているか」
「高齢者や子どもに変化がないか」

この4つがそろっていれば、夏の避難所の夜間暑さ対策としてはかなり実用的です。防災では、夜を我慢で乗り切るより、夜に崩れない形を作る方が強いです。

■まとめ

夏の地震で避難所にいる時の夜間暑さ対策で大切なのは、「夜だから大丈夫」と思わないことです。内閣府・厚生労働省は、災害時には暑さを避け、こまめに水分・塩分をとり、特に高齢者やこどもは注意するよう示しています。環境省も、夜間に気温が下がらない日は冷房をつけて寝ることも必要だと案内しています。
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/pdf/netchushoyobo.pdf
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_3-1.pdf

私なら、夏の避難所の夜間暑さ対策で一番大事なのは「眠れない夜を我慢すること」ではなく「熱をためない形に変えること」だと伝えます。被災地でも、夜に休めるかどうかで翌日の持ち方はかなり違いました。だからこそ、まずは場所、汗の処理、水分。この3つから先に整えるのがおすすめです。

出典:https://www.bousai.go.jp/kyoiku/pdf/netchushoyobo.pdf(内閣府・厚生労働省「災害時の熱中症予防」)

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