【防災士が解説】防災×停電対策|台風・地震で電気が止まったら最初にやることとNG行為

台風や地震のあと、「まさか自宅が停電するとは思わなかった」という声は少なくありません。
2024年8月の台風7号の接近や、南海トラフ地震の臨時情報をきっかけに、停電対策を見直そうと考えた人も多いのではないでしょうか。

停電時は、正しい行動を取るかどうかで安全性が大きく変わります
防災士の視点から、「最優先でやること」「役立つ備え」「やってはいけない危険な行為」を整理します。


■① 停電したら最優先は「スマホの節電」

停電時、「スマホがあるから大丈夫」と思ってしまいがちですが、これは大きな落とし穴です。
停電したら、まずスマホを節電モードにすることが最優先です。

・低電力モード/バッテリーセーバーをON
・画面の明るさを最小限に
・不要な通知はオフ

スマホは「情報収集」と「連絡」だけに使い、懐中電灯代わりには極力使わないようにしましょう。
家族がいる場合は、スマホを順番に使うことで全滅を防げます。


■② 熱中症対策の「手のひら冷却」は条件付き

停電中の暑さ対策として知られる「手のひら冷却」。
これは、手のひらにある特殊な血管を冷やして体温を下げる方法です。

ただし重要なポイントがあります。

・冷やす温度は10~15℃
・凍ったものや冷えすぎたものは逆効果

また、すでに頭痛・吐き気・強いだるさなど熱中症の症状が出ている場合には無効です。
その場合は、首の後ろや脇の下を冷やす、濡らしたタオルで体を拭くなど、基本的な対処を行いましょう。


■③ 懐中電灯ライフハックは「安全第一」

停電時、懐中電灯の光を拡散させるために、

・ペットボトルをかぶせる
・コップに立てる

といった方法が紹介されることがあります。
水やスポーツドリンクを入れたペットボトルは、確かに光を拡散できます。

ただし注意点もあります。

・倒れてケガをしない場所に置く
・熱を持つライトでは使わない
・白いポリ袋をかぶせる方法は火災リスクあり

「明るくなる」よりも「安全かどうか」を優先してください。


■④ ロウソクは極力使わない

停電時、ロウソクを使おうと考える人もいますが、これは非常に危険です。

実際に、台風による停電中にロウソクが原因とみられる火災で亡くなった事例もあります。
ツナ缶ロウソクなども同様で、SNSのライフハックを安易に真似するのは避けましょう。

明かりは、懐中電灯・ランタン・LEDライトが基本です。


■⑤ 冷蔵庫は「開けない」が鉄則

停電しても、冷蔵庫は扉を開けなければ2~3時間は冷えた状態を保てます

・必要がなければ絶対に開けない
・冷凍庫の保冷剤や凍ったペットボトルを短時間で移すのは有効

ただし、季節や保存状況によって差があるため、食べる前は必ず状態を確認してください。


■⑥ 空のペットボトルは万能アイテム

災害時、空のペットボトルは非常に役立ちます。

・冷凍して保冷剤代わり
・手のひら冷却
・明かりの拡散
・冷蔵庫の保冷

凍らせるときは8分目までにし、膨張による破損を防ぎましょう。
また、一度凍らせたペットボトルは再利用しないのが安全です。


■⑦ 停電対策は「やらない防災」も大切

停電時の防災で重要なのは、

・焦って動かない
・危険なことをしない
・電力と体力を無駄に使わない

という視点です。

「何かしなきゃ」と動きすぎることが、かえってリスクになることもあります。
停電は珍しい災害ではありません。
だからこそ、事前に知っておくことが最大の備えになります。

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