【元消防職員が解説】防災×レジャー施設|スキー場エスカレーター事故から学ぶ子どもの命を守る視点

レジャー施設は「安全に楽しめる場所」という前提で利用されます。
しかし、ほんの一瞬の事故が、取り返しのつかない結果につながることがあります。

北海道のスキー場で起きた、
エスカレーターに腕を挟まれた男児の死亡事故は、
私たちに重要な防災視点を突きつけています。


■① 事故の概要

事故が起きたのは、
北海道小樽市の朝里川温泉スキー場。

家族で訪れていた5歳の男児が、
駐車場と施設をつなぐエスカレーターで転倒し、
腕を挟まれる事故が発生しました。

男児は病院に搬送されましたが、
その後、死亡が確認されています。


■② 死因は「窒息死」

警察による司法解剖の結果、
男児の死因は窒息死と判明しました。

腕がエスカレーターに巻き込まれた際、
着ていた服が首を圧迫した可能性が高いとされています。

この事故は、
「挟まれた=外傷」という単純なものではなく、
衣類による二次的な圧迫が命に直結したケースです。


■③ なぜ致命的な事故につながったのか

この事故の怖さは、

・短時間で起きている
・大きな機械トラブルではない
・日常的な設備で発生している

という点にあります。

エスカレーターは、
私たちが日常的に使う「安全な設備」と認識されています。

しかし、
子どもにとっては転倒や巻き込みが起きやすい場所でもあります。


■④ 冬の服装が持つ「見えないリスク」

冬場のレジャーでは、

・厚手の上着
・フード付きの服
・マフラーやネックウォーマー

といった装備が一般的です。

これらは防寒には有効ですが、

・引っかかる
・巻き込まれる
・首を圧迫する

といった二次災害リスクも併せ持っています。

今回の事故は、
「服装そのものが危険要因になり得る」
ことを示しています。


■⑤ 子どもとエスカレーターの危険ポイント

特に注意すべき点は、

・転倒しやすい
・手すりや段差に触れやすい
・保護者の視線が外れやすい

という特徴です。

子どもは予測不能な動きをするため、
ほんの数秒の油断が事故につながります。


■⑥ 事故を防ぐためにできること

すべての事故を防ぐことはできません。
しかし、リスクを下げることはできます。

・子どもは必ず大人が手をつなぐ
・エスカレーターでは立ち止まらせない
・フードや紐のある服装を事前に確認する
・不安があればエレベーターを使う

「便利」より「安全」を優先する判断が、
命を守ります。


■⑦ 防災は“日常の判断力”を守ること

防災というと、

・地震
・津波
・火災

を思い浮かべがちですが、
日常の事故防止も立派な防災です。

特に子どもは、
自分でリスク判断ができません。

大人が先回りして、
「危険になり得る場面」を減らすことが重要です。


■⑧ まとめ|悲しい事故を無駄にしないために

今回の事故は、

・誰にでも起こり得る
・特別な状況ではない
・日常設備の中で発生した

という点で、非常に重い教訓を残しました。

レジャーを楽しむ前に、
命を守る視点をひとつ加える。

それだけで、防げる事故があります。

子どもの命を守る防災は、
日常の「ちょっとした判断」から始まります。

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