冬の避難所では、寒さや生活環境の急変により、持病を抱える人の体調が一気に崩れやすくなります。被災地では「薬は飲んでいるのに数値が急に悪化した」という相談を何度も受けました。ここでは、なぜ冬の避難所で高血圧や糖尿病が悪化しやすいのかを整理します。
■① 寒さによる血管収縮の影響
寒さは血管を収縮させ、血圧を上げやすくします。避難所では暖房が十分に効かず、特に朝晩の冷え込みが強くなります。被災地では、普段は安定していた血圧が、数日で急上昇する例が少なくありませんでした。
■② 生活リズムの乱れが体に直撃する
避難所生活では、食事時間・睡眠時間・活動量が不規則になります。糖尿病の人にとって、このリズムの乱れは血糖値の乱高下につながります。現場では「夜眠れず、間食が増えて悪化した」という声を多く聞きました。
■③ 食事内容の偏りと量の問題
冬の避難所では、炭水化物中心の配給が続きがちです。高血圧の人には塩分過多、糖尿病の人には血糖値上昇という負担になります。被災地では「配られたものを残せずに食べ続けて悪化した」ケースも見られました。
■④ 運動量の激減が代謝を落とす
寒さとスペース不足により、体を動かす機会が激減します。これが血糖コントロールを難しくし、体重増加やむくみにもつながります。実際、避難所内をほとんど動かず、数日で体調を崩す人は多くいました。
■⑤ 水分不足が数値を悪化させる
冬は喉の渇きを感じにくく、水分摂取量が減りがちです。脱水気味になると血液が濃くなり、血圧や血糖値に悪影響を及ぼします。被災地では「水を控えていたら数値が悪化した」という事例もありました。
■⑥ ストレスがホルモンバランスを崩す
避難生活の不安・寒さ・周囲への気遣いは大きなストレスになります。ストレスは血圧上昇や血糖値上昇を引き起こします。現場では、精神的な緊張が続いた人ほど、持病が悪化しやすい傾向がありました。
■⑦ 「我慢」が一番危険な判断
被災地では「迷惑をかけたくない」「非常時だから仕方ない」と症状を我慢する人が多く見られました。しかし、我慢は重症化への近道です。早めに周囲や支援者に伝えることが、結果的に全体の負担を減らします。
■⑧ 今日できる最小行動
冬の避難所では、完璧な管理はできません。だからこそ「体を冷やさない」「水分を意識して摂る」「異変を早めに伝える」この3つを意識してください。被災地で見てきた中で、これを守れた人ほど大きな悪化を防げていました。
■まとめ|冬の避難所は持病にとって過酷な環境
冬の避難所では、寒さ・食事・運動不足・ストレスが重なり、持病が悪化しやすくなります。
結論:
持病を守るために最も大切なのは、「我慢せず、早く気づき、早く動くこと」です。
防災士として被災地で支援に関わる中で、早めに声を上げた人ほど重症化を防げていました。非常時だからこそ、自分の体を守る判断が命を守ります。

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