夏に地震や豪雨で避難する時、日傘は「女性向けの暑さ対策」や「日焼け対策の道具」と思われがちです。ですが、実際には、日傘は夏の避難でかなり実用的です。環境省は「日傘の活用推進について」で、日傘は夏の熱ストレスを一人ひとりの工夫で低減できる暑さ対策として、暑さ指数(WBGT)の低減効果が比較的高いと示しています。
https://www.env.go.jp/press/106813.html
また、厚生労働省の熱中症予防サイトでも、屋外では日傘や帽子の着用、日陰の利用、こまめな休憩が基本の予防行動として示されています。
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html
つまり、夏の避難中の日傘で大切なのは、「持っているか」だけではなく、どんな場面で優先して使うか、帽子や水分補給とどう組み合わせるかです。この記事では、その判断基準を現実的な順番で整理して解説します。
■① まず結論として、日傘で最優先にすべきことは何か
結論から言うと、最優先にすべきことは、頭と上半身への直射日光を減らして、体に入る熱を少しでも抑えることです。
避難中は、移動、待機、給水や支援物資の列、受付、片付けなどで、想像以上に外に立つ時間があります。そういう時に日傘があると、頭や肩まわりへの直射を切りやすく、体力の削られ方がかなり違います。
元消防職員として感じるのは、被災地でしんどくなる人は「水を持っていない人」だけではなく、「日差しをまともに受け続けている人」でもあるという点です。私なら、夏の避難では
まず日傘で直射を切る
次に日陰へ寄る
最後に水分を入れる
この順で考えます。
■② なぜ日傘は夏の避難で役立つのか
理由は、体に直接入る日射の負担を減らしやすいからです。
環境省は、日傘の活用について、暑さ指数の低減効果が比較的高い暑さ対策として位置づけています。つまり、日傘は単なる紫外線対策ではなく、熱ストレスを下げる行動として見られています。
https://www.env.go.jp/press/106813.html
被災地派遣の現場でも、夏は「少し日差しを切れるか」がかなり大きいです。帽子だけでは頭部中心の対策になりますが、日傘は顔、首、肩まわりも一緒に守りやすいです。だから、避難で外にいる時間が読めない時ほど、かなり現実的な道具になります。
■③ どんな場面で日傘を優先して使うべきか
優先して使いたいのは、屋外で立ち止まる時間がある場面です。
たとえば、避難所受付、給水待ち、物資配布待ち、屋外での連絡確認、片付けの合間などです。歩き続ける場面でも役立ちますが、特に「日差しの中で立つ」時間が長い時に強みが出やすいです。
私なら、「少し外に出るだけ」より、「外で何分立つか読めない時」に日傘を優先します。避難では予定通りに進まないことが多いので、その方が現実的です。
■④ 日傘があれば帽子はいらないのか
そこは注意が必要です。日傘と帽子は代わり合うというより、場面で使い分ける方が安全です。
厚生労働省は、屋外の熱中症予防として、日傘や帽子の着用、日陰の利用を並べて示しています。つまり、どちらか一つが絶対ではなく、条件に合わせて使う考え方です。
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html
私なら、両手を使いたい移動や荷物運搬では帽子を優先し、立ち止まる時間が長い時や待機中は日傘を優先します。その方が無理がありません。
■⑤ 日傘は避難では使いにくい場面もあるのか
はい。あります。混雑、強風、介助、荷物が多い場面では使いにくくなることがあります。
避難では、片手がふさがること自体が負担になることがあります。子どもを連れている、高齢者を支える、荷物を持つ、狭い通路を通る、風が強い、といった場面では、日傘より帽子の方が現実的なことがあります。
元消防職員としても、「効果がある物」でも「その場で使えるか」は別だと感じます。だから、日傘は万能と考えず、「使える時は積極的に使う」くらいが現実的です。
■⑥ 子どもや高齢者ではどう考えるべきか
子どもや高齢者では、本人が持ち続けられるかどうかを見た方がよいです。
高齢者は手がふさがると歩きにくくなることがあり、子どもは日傘をうまく使い続けられないことがあります。だから、無理に日傘だけに頼るより、帽子、薄手の羽織り、日陰の活用も一緒に考える方が安全です。
私なら、高齢者や子どもでは「日傘を持てるか」より「暑さを減らせるか」で考えます。その結果、帽子の方が現実的ならそちらを優先します。
■⑦ 日傘でやってはいけないことは何か
一番避けたいのは、日傘をさしているから大丈夫と思って、暑い場所に長くい続けることです。
もう一つは、日傘だけで熱中症対策が済んだと思って、水分補給や休息が遅れることです。厚生労働省の熱中症予防でも、日傘は暑さを避ける手段の一つであり、日陰の利用やこまめな休憩、水分補給と一緒に行うことが前提です。
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html
私なら、日傘は「安心材料」ではなく「負担を少し減らす道具」と考えます。その方が過信しにくいです。
■⑧ 迷った時の判断基準
迷ったら、次の順番で考えてください。
「今は屋外で立ち止まる時間があるか」
「日傘を使っても安全に動けるか」
「帽子や日陰、水分補給と一緒に回せているか」
「日傘があることで暑い場所に長く居続けようとしていないか」
この4つが整理できれば、夏の避難中の日傘の使い方としてはかなり現実的です。防災では、「持つかどうか」より「使う場面を間違えないこと」の方が大切です。
■⑨ まとめ
夏の熱中症から避難中に身を守る日傘で大切なのは、屋外での直射日光を減らし、体に入る熱の負担を少しでも抑えることです。環境省は、日傘を暑さ指数の低減効果が比較的高い暑さ対策として活用推進しており、厚生労働省も屋外では日傘や帽子の着用、日陰の利用、こまめな休憩を熱中症予防の基本としています。
https://www.env.go.jp/press/106813.html
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html
私なら、夏の避難で日傘に一番期待するのは「全部守ってくれること」ではなく「直射の負担を減らして、体力の削られ方をゆるめること」だと伝えます。被災地でも、日差しを切れるだけで持ち方が違いました。だからこそ、まずは日傘、次に日陰、最後に水分。この順番で整えるのがおすすめです。
出典:https://www.env.go.jp/press/106813.html(環境省「日傘の活用推進について~夏の熱ストレスに気をつけて!~」)

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