災害ボランティアから帰ってきたあと、
「少ししんどいけど、どこに相談すればいいか分からない」
「病院に行くほどではない気もする」
「無料で話せる先があるなら知っておきたい」
と感じる人は少なくありません。
結論から言えば、災害ボランティア後のこころの不調は、“限界まで我慢してから探す”のではなく、“早めに相談先を持っておく”方がかなり現実的です。
厚生労働省は、こころの健康相談統一ダイヤルや、よりそいホットラインのような無料相談窓口を案内しています。
また、日本赤十字社は災害時のこころのケア活動を行い、DPATは災害時の精神科医療とこころのケア支援体制として整備されています。 (mhlw.go.jp) (mhlw.go.jp) (jrc.or.jp)
防災士として率直に言えば、災害支援後に崩れやすい人ほど、
「これくらいで相談するのは大げさでは」
と考えやすいです。
元消防職員として被災地派遣やLO対応を経験すると、相談が早い人ほど戻りやすく、抱え込む人ほど長引きやすいです。
だから、相談先を知っておくこと自体が、かなり大きな備えになります。
■① まず前提として、相談先は“限界の人だけ”のものではない
ここが一番大切です。
相談先というと、
・眠れない日が何週間も続いた人
・日常生活が壊れた人
・かなり深刻な人
が使うものだと思われがちです。
でも厚生労働省が案内する公的な相談窓口は、そこまで悪化する前の段階でも利用できます。
つまり、
「少し変だな」
「戻りが遅いな」
の段階でつながっていいということです。 (mhlw.go.jp)
防災士として言えば、相談は“最後の手段”ではなく、
悪化させないための早めの選択肢
として考えた方が現実的です。
■② 相談先おすすめ①|こころの健康相談統一ダイヤル
まず一つ目は、こころの健康相談統一ダイヤルです。
厚生労働省が案内している全国共通の電話番号で、都道府県・政令指定都市のこころの健康電話相談につながる仕組みです。
地域ごとに受付時間は異なりますが、公的な相談の入口としてかなり使いやすいです。 (mhlw.go.jp)
こういう人に向いています。
・まず公的な窓口につながりたい
・どこに相談すればいいか分からない
・地域の専門窓口を知りたい
防災士として率直に言えば、「最初の一本」としてかなり現実的です。
深く説明できなくても、
「災害ボランティア後から少ししんどい」
で十分です。
■③ 相談先おすすめ②|よりそいホットライン
二つ目は、よりそいホットラインです。
厚生労働省の「まもろうよ こころ」でも案内されており、フリーダイヤル・無料・24時間対応です。 (mhlw.go.jp)
一般的な悩みだけでなく、被災に関する悩みも含めて相談できる窓口です。
こういう人に向いています。
・夜間にしんどくなる
・今すぐ誰かに話したい
・匿名で話したい
・地域窓口の時間に合わない
元消防職員として率直に言えば、支援後のしんどさは夜に強く出ることがあります。
そういう時、24時間の無料相談先を知っているだけでもかなり違います。
■④ 相談先おすすめ③|日本赤十字社のこころのケア関連支援
三つ目は、日本赤十字社です。
日本赤十字社は、災害時のこころのケア活動について、被災者だけでなく援助者もストレスを受けることを前提にしています。 (jrc.or.jp)
また、支部によっては防災ボランティア基礎研修やこころのケア研修も行っています。 (jrc.or.jp)
こういう人に向いています。
・ボランティア支援の文脈で相談したい
・災害支援者のケアに理解がある先を知りたい
・研修や学びの場も含めてつながりたい
防災士として言えば、日本赤十字社は「相談専用電話」だけではなく、
支援者のこころのケアという考え方そのものにアクセスできる先
としてかなり価値があります。
■⑤ 相談先おすすめ④|精神保健福祉センター・保健所
四つ目は、精神保健福祉センターや保健所です。
厚生労働省の災害時地域精神保健医療活動ガイドラインでも、地域の精神保健医療福祉体制の中で相談・支援につなぐ重要性が示されています。 (mhlw.go.jp)
こういう人に向いています。
・地域で継続的な支援先を知りたい
・電話だけでなく面談や紹介も考えたい
・睡眠、食欲、気分の不調が続いている
防災士として率直に言えば、電話相談の次の一歩としてかなり現実的です。
特に、
・眠れない
・食べられない
・日常生活に支障がある
なら、地域の公的機関につながる方が安心です。
■⑥ 相談先おすすめ⑤|DPATにつながる地域の精神科医療・こころのケア体制
五つ目は、DPAT(災害派遣精神医療チーム)につながる地域の精神科医療・こころのケア体制です。
DPATの支援者支援マニュアルでは、支援者も強いストレスを受け得ること、反応が長引く場合はなるべく早く周囲に相談するのが望ましいことが示されています。 (dpat.jp)
また、DPATは災害時精神保健医療福祉体制の中核として整備されています。 (dpat.jp)
こういう人に向いています。
・フラッシュバックや悪夢が強い
・支援後の反応が1か月近く続く
・専門的な評価や医療につなぐ必要がありそう
・一般相談より一段深い支援を考えたい
防災士として言えば、ここは「重症だから行く場所」ではなく、
長引きそうな反応を専門的に見てもらうためのルート
として考えた方がいいです。
■⑦ 相談先を選ぶ時の判断基準
どこへ相談するか迷った時は、次のように考えると整理しやすいです。
・今すぐ誰かに話したい
→ よりそいホットライン
・公的な地域窓口につながりたい
→ こころの健康相談統一ダイヤル
・地域で継続的な支援先を探したい
→ 精神保健福祉センター・保健所
・災害支援者としての文脈で学びや相談をしたい
→ 日本赤十字社
・悪夢、フラッシュバック、不眠が長引いている
→ 地域の精神科医療・DPATにつながる体制
元消防職員として率直に言えば、最初から完璧な相談先を選ぶ必要はありません。
大切なのは、
最初の一本をつなぐこと
です。
そこから次の支援先につながることはかなり多いです。
■⑧ 相談する時に伝える内容は短くていい
相談しようとしても、
「何をどう説明すればいいか分からない」
と止まる人がいます。
でも、最初は短くて大丈夫です。
たとえば、
・災害ボランティア後から眠れない
・帰ってからイライラが強い
・食欲が落ちている
・仕事や授業に集中できない
これだけでも十分です。
防災士として言えば、長く立派に話す必要はありません。
今いちばん困っていることを一つ言う
それでかなり進みます。
■⑨ まとめ
被災地ボランティア後の不調は、一人で抱えるより、早めに相談先を知っておくこと自体がかなり有効なケアです。
厚生労働省は、こころの健康相談統一ダイヤルとよりそいホットラインを公的・無料の相談窓口として案内しています。
日本赤十字社は災害時のこころのケア活動を行い、DPATは災害時の精神科医療とこころのケア体制として整備されています。 (mhlw.go.jp) (mhlw.go.jp) (jrc.or.jp)
防災士として強く言えるのは、相談は「弱いからする」のではなく、
戻りを早めるための判断だということです。
迷ったら、まずは無料の電話相談からで十分です。
そこから必要な先へつながる。
それが一番現実的です。

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