【防災士が解説】防災×防犯|なぜ3階のベランダに侵入できるのか。10秒で成立する手口と現実的な対策

「3階なら大丈夫」
「オートロックだから安心」

こうした思い込みが、いま最も危険です。
実際に、埼玉県内で同じ日に3階ベランダ侵入事案が複数発生しました。

防災と同じく、防犯も「想定外」を前提に備える時代に入っています。


■① 実際に起きている「3階ベランダ侵入」

・川口市:集合住宅3階、無施錠の窓から侵入
・さいたま市緑区:別の集合住宅3階、ベランダに侵入

いずれも住人が気づいたため未遂に終わりましたが、
高さそのものは抑止力になっていないことが分かります。


■② プロは「高さ」ではなく「構造」を見る

防犯相談で多い誤解が、

・2階以上なら安心
・3階はさすがに無理

というものです。

しかし、犯行経験者の証言では、

「木に飛びつき、屋根を伝って、2階の窓に手をかけるまで10秒ほどだった」

という記録があります。
※これは2階の事例ですが、「高さ=安全」という神話を崩す象徴的な例です。


■③ なぜ3階でも侵入されるのか

犯人は数秒で侵入可能かを判断します。
注目しているのは高さではなく、次のポイントです。

・隣家との距離(飛び移れるか)
・植栽や木の位置(よじ登れるか)
・室外機(踏み台になるか)
・共用部の配管・手すり
・屋根や庇が連続していないか
・外から見えにくい死角か

これらが揃うと、3階でも侵入ルートが成立します。


■④ 「窓を割る」より「開いている窓」

川口市の事案では、無施錠の窓が狙われました。

犯人は、
・音が出る
・時間がかかる

方法を避けます。

特にベランダ窓は、
・洗濯物の出し入れ
・換気

で「少しだけ開けたまま」にしやすく、
最も狙われやすい侵入口です。


■⑤ 犯人の頭の中にある侵入ルート

犯人は、こんなルートを描きます。

・木 → 屋根 → 隣家ベランダ → 無施錠窓
・非常階段 → 配管 → 手すり → 死角ベランダ

特別な道具は不要です。
構造がそろえば成立してしまいます。


■⑥ 今日からできるベランダ防犯

大がかりな工事は不要です。
「時間がかかる家」にするだけで、狙われにくくなります。

・ベランダ窓は必ず施錠(半開きが最危険)
・補助錠を追加し2ロック
・防犯フィルムで破りにくくする
・室外機を踏み台にならない位置へ
・センサーライトを設置
・死角になる場所に防犯カメラ

※防犯フィルムは国家資格保有者施工のCP基準品でなければ、実質的な防御力は期待できません。


■⑦ 「数分の差」が命と財産を守る

犯罪統計でも、

犯罪者は「時間がかかる家を避ける」

ことが分かっています。

侵入に数分かかるだけで、
・犯行を諦める
・別の家に移る

確率が大きく上がります。


■⑧ 高さより「見直すべきは構造」

3階だから安心、という時代は終わっています。

特に、
・同一エリアで連続発生
・同じ手口

が見られる場合、下見されている可能性もあります。

防犯は恐怖を煽るものではなく、
生活を守るための知識と準備です。

今回の事案をきっかけに、
一度、ご自宅のベランダと窓を「犯人目線」で見直してみてください。

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