夜中の火災は、昼間の火災より危険です。
なぜなら、
眠っている
判断が鈍い
家族も気づきにくい
煙の広がりに遅れて気づく
からです。
結論から言えば、夜中の火災で生き残る行動は、“早く気づく・すぐ知らせる・低い姿勢で迷わず逃げる”の3つです。
住宅火災では、就寝中に火災に気づかず、結果として逃げ遅れることで死者が出る事例が多いと消防庁資料で示されています。
また、住宅用火災警報器は基本的に寝室と寝室がある階の階段上部への設置が必要とされています。
つまり、夜中の火災で命を守るには、まず起きること、気づくことが最優先です。
元消防職員として率直に言えば、夜間火災で危ないのは、火が強いことだけではありません。
「まだ小さいかもしれない」「少し見てこよう」
と判断を遅らせることです。
東日本大震災当時に東京で被災し、その後の被災地派遣やLO対応でも強く感じるのは、命を守る判断はいつも「早め」が有利だということです。
火事でも同じです。
■① 夜中の火災が特に危ない理由
消防庁の資料では、住宅火災による死者は就寝時間帯(22時から翌朝6時ごろ)に多いと整理されています。
さらに、就寝中は火災の発見が遅れやすく、その結果、逃げ遅れにつながりやすいとされています。
夜中の火災が危ない理由はかなりはっきりしています。
・眠っていて気づきにくい
・警報音に反応できないことがある
・暗くて煙に気づきにくい
・寝起きで判断が遅れる
・家族も同時に寝ている
防災士として言えば、夜中の火災は「火災」そのものより、覚知の遅れが怖いです。
だから、生き残る行動の第一歩は、火を消すことではなく気づく環境を作っておくことです。
■② 生き残る行動①|住宅用火災警報器で“起こされる”前提を作る
夜中の火災で一番大事なのは、自力で気づこうとしないことです。
消防庁は、住宅用火災警報器の設置場所として、基本的に
・寝室
・寝室がある階の階段上部
を示しています。
また、市町村によっては台所などにも必要な地域があります。
これはつまり、夜中の火災では
自分の鼻や感覚ではなく、機械に起こしてもらう
ことが重要だということです。
元消防職員として率直に言えば、就寝中に煙のにおいで確実に起きられると思わない方がいいです。
夜中の火災で生き残る人は、まず
早く覚知できる家
に住んでいる人です。
■③ 生き残る行動②|起きたらまず“大声で知らせる”
警報器が鳴った、煙っぽい、焦げくさい、異常を感じた。
その時にまずやることは、静かに確認へ行くことではありません。
家族を起こすこと
です。
「火事だ!」
「起きて!」
「逃げて!」
と短く大きく伝える方がいいです。
元消防職員として率直に言えば、夜中に一人で確認へ行くのは危険です。
寝起きは判断が鈍く、煙や熱気に気づくのも遅れます。
防災士としても、夜間火災では
静かに動くより、まず全員を起こす
方が現実的です。
■④ 生き残る行動③|立たずに、低い姿勢で動く
夜中の火災では、起きてすぐ立ち上がるのが危ないことがあります。
火災の煙は上にたまりやすく、上方向へ非常に速く広がります。
だから、煙を吸わないためには
低い姿勢
が基本です。
具体的には、
・ベッドや布団から出たら、まず煙の有無を見る
・煙があるなら姿勢を低くする
・口と鼻をタオルやハンカチで覆う
・立ったまま走らない
ことです。
元消防職員として率直に言えば、夜中の火災で危ないのは、寝起きのまま立って動くことです。
煙を吸うと、一気に判断力が落ちます。
だから生き残る行動は、まず
低くなる
ことから始まります。
■⑤ 生き残る行動④|「見に行く」より「逃げ道を見る」
夜中の火災でかなり多い失敗が、
「火元を確認しに行く」
ことです。
でも、本当に先に見るべきなのは火元ではなく、
逃げ道
です。
たとえば、
・玄関方向に煙がないか
・廊下が使えるか
・ベランダや避難口が使えるか
・家族全員が同じ方向へ逃げられるか
を見ます。
元消防職員として率直に言えば、夜中の火災では火元確認に数十秒使うだけで危険が増します。
防災士として言えば、生き残る人は
火を見に行く前に出口を見る人
です。
■⑥ 生き残る行動⑤|初期消火にこだわりすぎない
夜中に出火に気づくと、
「まだ小さいなら消せるかも」
と思いやすいです。
でも、そこにこだわりすぎるのは危険です。
消防庁のeカレッジでは、初期消火の限界は天井に火が回るまでとされています。
つまり、
・炎が高い
・熱くて近づけない
・煙が急に増えた
・少しでも怖い
なら、消火より避難です。
元消防職員として率直に言えば、夜中は昼より判断が遅れやすいです。
だから、夜間火災では特に
消火は短く見切る
方が現実的です。
■⑦ 生き残る行動⑥|荷物を取りに戻らない
スマホ
財布
通帳
上着
メガネ
こうした物を取りに戻りたくなる気持ちはよく分かります。
でも、夜中の火災は煙の広がりが見えにくく、さっき通れた場所がすぐ危険になります。
だから、取りに戻るのは危険です。
元消防職員として率直に言えば、火災では
「少しだけ戻る」
が一番危ないです。
防災士としても、夜中の火災で生き残るためには、
命より優先する物はない
と決めておく方がいいです。
■⑧ 生き残る行動⑦|逃げられない時は閉じこもって知らせる
もし外へ出られない時は、無理に煙の中へ突っ込まない方がいいです。
その場合は、
・火や煙のない部屋へ入る
・ドアを閉める
・すき間に煙が入るならふさぐ
・窓から助けを求める
・119番で場所を伝える
ことが重要です。
元消防職員として率直に言えば、夜中の火災では「とにかく突破」が危険なことがあります。
防災士として言えば、逃げられない時は
煙と火を遮断して、存在を知らせる
方が助かる可能性があります。
■⑨ まとめ
夜中の火災で生き残る行動は、“早く気づく・すぐ知らせる・低い姿勢で迷わず逃げる”の3つです。
消防庁の資料では、住宅火災では就寝中に気づかず逃げ遅れる死者が多いとされ、住宅用火災警報器は基本的に寝室と寝室がある階の階段上部への設置が必要とされています。
つまり、夜中の火災では、
起きる前提を作ること
が最初の備えです。
元消防職員として強く言えるのは、夜間火災で命を守る判断は、
火を見る前に逃げ道を見ること
だということです。
迷ったら、
・まず家族を起こす
・低い姿勢をとる
・煙があるならすぐ逃げる
この順番で考えるのが一番現実的です。

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