寒い季節に欠かせない暖房器具。
しかし、冬場は住宅火災が最も多い時期でもあります。
【元消防職員・防災士】として火災現場を経験してきましたが、
「ちょっとした油断」が原因で家を失うケースは少なくありません。
今回は、防災のプロの視点から、暖房器具の安全な使い方を分かりやすく解説します。
✅1. 石油ストーブは“置き場所”が命
火災の原因で多いのが、ストーブ周りの可燃物です。
- 洗濯物を乾かす
- 上にヤカンや鍋を置く
- 周りに段ボールや服を置く
この行動、実際の火災現場で何度も見てきました。
対策
- ストーブの周囲1m以内に物を置かない
- 給油は火を消してから
- 外出・就寝前は必ず電源OFF
✅2. 電気ストーブは“火が出なくても危険”
「火が見えないから安全」と思いがちですが、これは大きな誤解です。
- カーテン
- こたつ布団
- ソファ
- 洋服
が触れたまま加熱し、気付かないうちに発火するケースが非常に多いです。
対策
- ストーブの正面に布類を置かない
- ペットや子どものいる家庭は特に注意
- 離れるときは必ずスイッチOFF
✅3. 石油ファンヒーターは“換気が必須”
燃焼には酸素が必要。
締め切った部屋で使い続けると、
- 一酸化炭素中毒
- 酸素不足
- 体調不良
のリスクがあります。
対策
- 1〜2時間に1回は換気
- フィルター掃除で安全性UP
- 子どもや高齢者がいる家庭は特に注意
✅4. こたつは“寝落ちが一番危険”
こたつ内部は思った以上に高温。
寝落ちによる脱水、低温やけど、コードのトラッキング火災もあります。
対策
- こたつで寝ない
- ホコリをためない
- 使わない時は電源OFF
✅5. 電気毛布・ホットカーペットは“低温やけど”
長時間同じ場所が温められると、表面が低温でも皮膚は火傷します。
対策
- 直接肌に触れないよう布を挟む
- 長時間の使用は控える
- 就寝時は弱orタイマー設定
✅暖房器具と一緒に揃えたい防災グッズ
- 住宅用火災警報器(命を守る必須アイテム)
- 加湿器(湿度40〜60%で火災・乾燥対策)
- 初期消火用の消火スプレー
- 消火器(一般家庭にも必須)
✅まとめ
暖房器具は、正しく使えば安全で便利。
しかし、間違った使い方が“取り返しのつかない火災”につながります。
- 可燃物は近づけない
- 外出・就寝前は電源OFF
- 換気を忘れない
- 子ども・高齢者・ペットのいる家庭は特に注意
【元消防職員・防災士】として言えるのは、
“家を守るのは難しいことではない”ということです。
あなたの一つの注意で、家族の命と暮らしが守られます。
※火の用心!

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