【防災士が解説】「気象予報士」と「防災士」は何が違う?災害に強い社会をつくる“最強タッグ”の役割を解説

防災情報の専門家としてよく聞く「気象予報士」と「防災士」。
どちらも災害から命を守るための重要な資格ですが、役割や専門分野は大きく異なります。
ここでは、それぞれの違いと、両者が組むことで生まれる“最強の防災力”についてわかりやすく解説します。


■ 気象予報士とは?(気象の“プロフェッショナル”)

気象予報士は、
● 気象データの分析
● 気象現象の予測
● 気象情報の発信
を専門に行う国家資格。

● 台風の進路
● 豪雨の発生確率
● 落雷・雪害・寒波
● 線状降水帯のリスク
など、自然現象を“科学的に読み解く能力”が求められます。

つまり、 「災害の発生を予測し、正確に伝える専門家」 です。


■ 防災士とは?(災害対応の“実務者・指導者”)

防災士は、
● 災害時の行動
● 地域防災
● 避難誘導
● 家庭防災
● 安全確保の実務
に特化した民間資格。

● 避難所運営
● 初期消火
● 地域防災訓練の企画
● 家庭での備蓄指導
● 災害時の初動判断
など、“現場で動ける力”を持つのが防災士の特徴です。

つまり、 「災害で命を守る行動を実行する専門家」 です。


■ 気象予報士と防災士の違いは?

● 気象予報士=災害を“予測する専門家”
● 防災士=災害から“守る行動を指導する専門家”

予報士は「科学・データ」
防災士は「現場・行動」

これが大きな違いです。


■ 二つの資格はライバルではなく“最強の補完関係”

気象予報士が「危険を知らせる」
防災士が「どう行動すべきか伝える」

この組み合わせが最も強力です。


■ 気象予報士 × 防災士 でできること

● 大雨情報 → どのタイミングで避難?
● 台風接近 → 飛散物対策・停電準備は?
● 線状降水帯予測 → 在宅避難か、避難開始か?
● 暴風・高波情報 → 海・川での死亡事故を防ぐ方法
● 猛暑予報 → 高齢者の熱中症対策の実践指導
● 大雪予報 → 車の備え・屋根雪の危険解説

“予報の情報”に“防災行動”をセットで伝えることで、
より多くの命が守られます。


■ どちらが上?必要なのはどっち?

答えは「どちらも必要」。
災害は、
● 予測できても行動できなければ助からない
● 行動しても予測が間違えば危険
という“両輪”で成り立っています。

だからこそ、気象予報士と防災士は
「二つでひとつの防災力」 と言えます。


■ まとめ

・気象予報士 → 災害を予測して知らせる「科学のプロ」
・防災士 → 命を守る行動を指導する「現場のプロ」

どちらも防災の最前線に必要不可欠で、
二つが連携することで、災害に強い社会が実現します。

あなたの身の周りの防災情報も、
“予報”と“行動”の両方を意識することで、
命を守る力が大きく高まります。

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