消防士といえば
「危険な仕事」
というイメージがあります。
これは半分正解で、半分誤解でもあります。
ここでは、消防士の危険性を
実際の現場感覚に基づいてわかりやすく解説します。
■ 消防士の仕事には“固有の危険”がある
■ ① 火災現場の熱・煙・倒壊
火災の三大危険は
● 高温
● 有毒ガス
● 建物の崩落
熱と煙は想像以上に早く進行し、
わずかな判断の遅れで危険が増す。
■ ② 救助現場の機械・高所・水難
● 交通事故車両の変形
● 重機の下敷き
● 河川の激流
● 高所作業
● 山岳での滑落リスク
救助活動は“命がけの技術職”。
■ ③ 救急現場の暴力・感染リスク
酔客、精神疾患、家族の混乱など
暴力行為が起きるケースもある。
また感染症のリスクも常にある。
■ ④ 毒物・ガスなど特殊災害
化学物質・危険物・ガス漏れなど
“見えない危険”も多い。
■ では、どれくらい危険なのか?
■ 統計的に言うと
消防士は一般職より負傷率が高いが、
“装備と教育が進化したことで安全性は改善”している。
過去に比べて
● 装備の向上(防火衣・空気呼吸器・救助器具)
● 火災学の進歩
● 安全管理の厳格化
により事故数は着実に減少。
■ 消防が行っている安全対策
■ ① 安全管理者を配置
現場には“安全を監視する役割”が必ず存在。
隊員だけで突っ込むことはしない。
■ ② PPE(防護装備)の進化
防火衣・ヘルメット・呼吸器は
年々進化しており、熱・煙からの防御力が上がっている。
■ ③ 事前の危険予知訓練
災害現場を想定した
KYT(危険予知トレーニング)を徹底。
■ ④ 無理な突入をしない運用
“人命優先・安全最優先”。
建物倒壊が予測される場合、突入を中止する判断も一般的。
■ 「危険だからやめた方がいい」は誤解
消防士は危険だが、
“危険だからこそ、徹底した安全管理のもとで活動する職業”。
● 無謀 → ✕
● 計画的・組織的な安全活動 → ○
昔のように“根性で突っ込む”時代ではない。
■ 安全に働ける消防士の特徴
● 冷静に判断できる
● 仲間の声をよく聞く
● 観察力がある
● ルールを守れる
● 無理をしない
● 体調管理ができる
このタイプは事故を防ぎやすい。
■ まとめ
消防士は危険な仕事だが、
“危険をコントロールできる仕事”でもある。
● 火災・救助・救急にはリスクがある
● しかし安全装備や運用が進化
● 無理な行動をしない文化が広がっている
● 冷静・協調的な消防士は安全に活躍できる
“命を守る仕事”だからこそ、
危険と向き合いながら確実に安全を確保して活動する職業です。

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