冬は、年間で最も車のトラブルが増える季節です。
バッテリー上がり、タイヤのトラブル、凍結による事故…。
特に寒波が来ると、救援依頼が一気に増えるのが特徴です。
ここでは、冬に車のトラブルが増える理由と、事前にできる対策をまとめます。
■ 1. バッテリー上がりが“冬に激増”する理由
冬のバッテリーは、性能が大きく低下します。
【気温低下による影響】
- 気温0℃:性能が約80%
- 気温−10℃:性能が約70%
- 気温−20℃:さらに低下
暖房・ワイパー・ライトなど電装品の使用が増えるため、
“弱ったバッテリーは一気に力尽きる”のが冬の特徴です。
■ 2. タイヤの空気圧が下がりやすい
冬は気温が下がると空気が収縮し、空気圧が自然と低下します。
空気圧が低いと…
- スリップしやすい
- タイヤの摩耗が進む
- 燃費が悪化
- パンクのリスク上昇
冬は月1回の空気圧チェックが必須です。
■ 3. フロントガラスの“凍結”が事故につながる
冬の朝、フロントガラスが真っ白に凍結することがあります。
【危険ポイント】
- 解氷を焦って前が見えないまま走り出す
- ワイパーで無理にこすって視界が悪化
- 氷でワイパーゴムが劣化
視界不良は冬の事故原因の上位です。
■ 4. スリップ事故が“乾燥路の10倍”に増える
冬の路面は見た目で判断できません。
【滑りやすいポイント】
- 橋の上
- トンネル出口
- 日陰
- 圧雪の上に雨が降った道路
- 夜間に凍った轍(わだち)
スタッドレスタイヤでも“過信は禁物”。
急ハンドル・急ブレーキは絶対NGです。
■ 5. 冬の車で絶対に積んでおくべきもの
寒波時の車トラブルは、命に関わることがあります。
【最低限の車内防災セット】
- 充電式ジャンプスターター
- 携帯カイロ
- ひざ掛け・毛布
- 軍手
- 携帯トイレ
- 水・軽食
- 牽引ロープ
- スノーブラシ&スクレーパー
立ち往生時は“車内で何時間も待つ”ことがあるため、保温と飲料が必須です。
■ 6. 漏れやすい冬の車トラブル
冬は、以下のトラブルも増加します。
- ウォッシャー液の凍結
- ラジエーター液不足
- ドアの凍結
- マフラー周りの凍結 → 始動不良
- センサー系トラブル
寒さは車全体に負荷をかけるため、「前日の点検」が非常に重要です。
■ 7. 寒波前に必ずやるべき“3つの習慣”
これだけで冬の車トラブルは大幅に減らせます。
- バッテリー(使用3年以上)の状態確認
- ウォッシャー液を“凍結防止タイプ”にする
- 車に積んでいる緊急用品の見直し
寒波の前日は交通障害が起きやすいため、
早めの行動が自分と家族を守ることにつながります。
■ 8. まとめ|冬の車は“トラブル前提”で走るべき
冬は…
- バッテリー性能低下
- 路面凍結
- 空気圧低下
- 視界不良
- 電装品負荷の増加
車にとって最悪の環境です。
しかし、少しの準備と点検だけで、
トラブルの多くは防ぐことができます。
冬は“車も防災”。
寒さの季節だからこそ、いつもより丁寧な点検を習慣にしましょう。

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