執筆者:防災士/地方自治体の防災担当職員/被災地派遣経験あり
地震・洪水・火災・津波。
災害はいつ、どこで、誰に起こるかわかりません。
そして実は、
災害で命を落としてしまう子どもを守る方法は
「大人が傍にいること」ではありません。
✅ 子ども自身が命を守る行動を知っているか
✅ 自分で判断して動けるか
✅ 家族と共通ルールを決めているか
これこそが、子どもを守る本当の防災教育です。
日本は世界でもトップレベルの防災意識を持った国。
しかし「子どもの防災教育」は、まだまだ家庭差が大きいのが現実です。
この記事では――
✅ 今日からできる
✅ 家庭で簡単にできる
✅ 子どもが実際に行動できる
そんな“生きた防災教育”を紹介します。
✅① 子どもが覚えるべき「3つの最優先行動」
災害が起きた瞬間、教えたいのはたった3つ。
✅(1)自分の身を守る
✔ 頭を守る
✔ 机やテーブルの下
✔ 外なら建物から離れる
✔ 火を使っていたら止める
「お母さん!」と探しに行かないこと。
まず命を守る姿勢を取る。
✅(2)泣かない・止まらない・逆走しない
避難で多いのは
× 泣いて立ち止まる
× 親を探して逆走
× 友達を放置してしまう
災害時は、
「泣かない・止まらない・逆走しない」が命を守ります。
✅(3)避難場所へ行く
✅ 学校
✅ 公園
✅ 指定避難所
✅ 広場
親と離れても、
「集まる場所を決めている子ほど生存率が高い」
これは世界中の災害の統計で証明されています。
✅② 家庭で必ず決める「3つの防災ルール」
災害時、子どもは親の言葉を思い出します。
✅(1)避難場所を決める
・学校
・自宅近くの公園
・避難所
→ 家族で一度、散歩ついでに行くと効果大。
✅(2)連絡手段を決める
✔ 災害伝言ダイヤル171
✔ LINE・家族グループ
✔ 携帯がなくても学校or近所へ行く
✅(3)災害が起きた時の言葉を共有
「迷ったときは広い場所へ」
「友達と一緒に逃げる」
「親を探さない」
シンプルな言葉が命を救います。
✅③ 子どもが喜んで覚える“遊び式”防災教育
勉強ではなく“遊び”にするのがコツ。
✅ 防災かくれんぼ
→ 頭を守れる場所を探す
✅ 防災宝探し
→ 懐中電灯・水・靴・タオル
✅ 防災避難ゲーム
→ 「地震だ!」と声を出して机の下へ
✅ 停電ごっこ
→ 夜に照明を消して、懐中電灯で過ごす
ゲームにすれば、子どもは大人より覚えます。
✅④ 年齢別の備え方
✅幼児
◎ 合言葉を使う
「お・か・し・も」
(押さない・駆けない・喋らない・戻らない)
◎ 頭を守る練習
✅小学生
◎ 家族の避難ルール
◎ 公衆電話の使い方
◎ 防災リュックの確認を一緒に行う
✅中学生
◎ 初期消火
◎ SNSでデマを拡散しない
◎ 家族をサポートする役割
ここまで来ると“家族を守る戦力”になります。
✅⑤ 子ども用の防災リュックに入れる物
- 水・ゼリー飲料
- ホイッスル(助けを呼べる)
- モバイルバッテリー
- ティッシュ・簡易トイレ
- 絆創膏
- 小さなライト
- 家族の連絡先を書いたカード
- 好きなアメや非常食(精神安定)
大人と同じではありません。
「子どもが使えるもの」が大切。
✅まとめ:子どもは“教えれば守れる”
子どもは、大人以上に素直で行動が速い。
だから、防災は「教えた分だけ命が守れる」
✅ 覚える言葉
✅ 避難場所
✅ 泣かない・止まらない・逆走しない
✅ 家族ルール
✅ 子ども用バッグ
これだけでも、災害時に生存率は大きく変わります。
✅ 最後に、防災士として一言
防災は「親が守るもの」ではありません。
“子どもが自分で命を守れるようにすること”が、本当の防災です。
コメント欄も歓迎です。
✔ 子ども用の避難グッズは?
✔ 発達障害・幼児・高齢者と一緒の場合は?
✔ 学校が近くない場合は?
どんな相談でも、現場視点で答えます。

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