◆はじめに
美容室・理容室はおしゃれで安全そうに見えますが、
実は地震に弱いポイントが多い場所です。
- ハサミ・刃物類
- カラー剤・薬品
- 大型鏡
- ガラス棚
- 高い位置の照明
- 店内に人が多い
元消防職員・防災士として、
美容院・理容院で地震が発生した場合の
“最適な安全行動” をまとめました。
■① 揺れた瞬間は“頭を守ってしゃがむ”が最優先
美容室には落下物や刃物が多いため、
まずは自分の頭を守ることが何より重要です。
◆正しい行動
- しゃがんで頭を腕で覆う
- カット中なら無理に動かず、低姿勢
- 椅子の横や足元に身体を丸める
◆NG行動
- 立ち上がって鏡や棚の近くへ行く
- 走る
刃物があるため、揺れている最中の「走る」は特に危険。
■② 大型の鏡は“割れると飛散範囲が広い”
美容室の鏡は大きく、鋭い破片が広く飛びます。
◆避けるべき場所
- 鏡の前(最も危険)
- ガラス棚の近く
- パーティションのそば
揺れが収まるまでは鏡に近づかない。
■③ シャンプー台(バックシャンプー・サイドシャンプー)の場合
仰向け体勢は特に危険。
◆正しい行動
- 頭を両腕で守る
- 顔を覆い、肘で側面の安全を確保
- 美容師の指示に従う
立ち上がると転倒しやすいため、揺れが止まるまで待つ。
■④ ドライヤー・コテ・アイロン使用中の場合
◆危険ポイント
- 高温による火傷
- ケーブルに足を引っかける
- 落下しやすい
◆正しい行動
- 器具を無理に掴まない
- しゃがんで頭を守る
- 揺れが止まってから電源OFF・コンセント抜く
美容師もお客も同じ行動が必要。
■⑤ 揺れが止まったら“ガラス破片”を最優先でチェック
◆確認ポイント
- 床のガラス片
- 倒れた棚
- 鏡の破片
- 滑りやすい床
靴やスリッパを履くまで歩かない。
■⑥ カラー剤・薬品がこぼれている場合
美容室には刺激の強い薬剤が多い。
◆やるべきこと
- 匂いを感じたら深呼吸しない
- 床の液体に触れない
- スタッフの指示に従う
- 換気のためドア・窓から離れる
薬剤が混ざると有害ガスが発生することもある。
■⑦ 子どもと一緒に来ている場合の注意
◆安全な動き方
- 子どもを座席の下や横に避難させる
- 抱き上げず、後ろでかばう姿勢
- ガラス・鏡から遠ざける
美容室は“子ども目線の危険”が多いので要注意。
■⑧ 停電・暗闇でもパニックにならない
美容室は窓が少ない店舗も多い。
◆対処法
- スマホライトで足元だけ照らす
- 走らない
- 鏡・棚を避ける
- 美容師の誘導に従う
暗闇ではガラスの破片が非常に危険。
■⑨ 店外へ避難する際の注意
◆危険ポイント
- ガラス扉
- 看板落下
- 広告ボード
- 外壁タイル
店を出たら建物から離れて、道路の中央付近など安全な場所へ。
◆まとめ:美容室・理容室の地震は“鏡・刃物・薬剤”が3大リスク
- 揺れた瞬間はしゃがんで頭を守る
- 鏡・ガラス棚から離れる
- シャンプー台では無理に立ち上がらない
- ドライヤー・コテは揺れが止まってから電源OFF
- ガラス破片に注意して移動
- 薬剤こぼれは深呼吸NG
- 子どもは座席横で守る
- 暗闇では足元ライト
- 店外へ出たら建物から離れる
美容室は意外と危険の多い空間ですが、
正しい行動を知っていれば確実に命を守ることができます。

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