【防災士が解説】“天ぷら油火災”は年末に最も多い|年越し料理・揚げ物が増える季節に必ず知っておくべき命を守る対処法

年末は揚げ物・天ぷら・かき揚げ・おせち準備など、
“油を使う料理が急増する時期”。
この季節に最も多い家庭火災が 天ぷら油火災 です。

油火災は“わずか数分の油断”で発生し、
炎の上がり方も爆発的。
しかし正しい知識があれば、確実に防げます。


■ 1. 天ぷら油火災は“180〜200℃”を超えた瞬間に発生

コンロにかけた油は、
わずか 3〜5分 で発火温度に達します。

  • 火をつけたまま離れる
  • 他の料理に気を取られる
  • 電話・来客対応
  • 子どもの呼びかけに反応して離れる

これだけで火災が起きます。


■ 2. 絶対にやってはいけない行動

天ぷら油火災で最も危険なのが 水をかけること

水をかけると…

  • 一瞬で水が蒸気爆発
  • 数千℃の油が飛び散る
  • 火が3〜5倍に広がる
  • 顔・腕に重度の火傷

“天ぷら油に水厳禁”は絶対ルール。


■ 3. 正しい初期消火はこれだけ

天ぷら油が燃えたら、次の手順が最も安全。

  1. コンロの火を止める(元栓・スイッチ)
  2. 鍋にフタをする(または濡れていない大きな皿)
  3. 消火器(粉末)を噴射する

フタをする理由は“空気(酸素)を遮断する”ため。
火は酸素を失うと自然に消えます。


■ 4. 鍋を絶対に動かさない

火がついた鍋を持ち上げると…

  • 油がこぼれて火傷
  • 床に燃え移る
  • 換気扇・壁が延焼する

その場から鍋を動かさないことが最重要。


■ 5. 予防が“最強の対策”

天ぷら油火災は、
“正しい準備”だけでほぼ100%防げます。

  • 火をつけたら絶対に離れない
  • タイマーを使う
  • 油温計を使う
  • 五徳まわりを掃除(油汚れは燃えやすい)
  • 揚げ物中は電話に出ない
  • 子どもの声かけには“火を切ってから”対応

年末は調理量が多いため、予防が最も大切。


■ 6. 年末に揃えておくと安全度が跳ね上がる物

家庭で最強の油火災対策は以下の3つ。

  • フタと鍋のサイズを事前に確認しておく
  • 粉末消火器
  • “天ぷら油専用”の消火シート(100均にもある)

安価でも非常に効果が高い。


■ まとめ

天ぷら油火災は、
“油が数分で発火温度に達する”冬に最も多い家庭火災。

  • 絶対に離れない
  • 水はかけない
  • フタで消す
  • 鍋を動かさない
  • 消火器・消火シートを準備

年末の揚げ物こそ、防災意識が命を守ります。

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