2014年9月27日、御嶽山(長野県・岐阜県)が突発的に噴火し、
登山中の多くの人々を巻き込み 戦後最悪の火山災害 となりました。
噴火警戒レベルが引き上げられる前の突然噴火で、
51名が亡くなり、多くの教訓を日本に残しました。
防災士の視点から「御嶽山の噴火災害から学ぶべき点」
そして「火山災害への備え」を分かりやすくまとめます。
■ 御嶽山噴火で何が起きたのか?
● 事前の大きな前兆がほぼなかった
● 噴煙が一気に上空まで到達
● 火山灰・火山礫(小石〜拳大)が大量に降った
● 火山弾が高速で落下
● 有毒ガスも発生
● 避難はほぼ不可能な状況
“突発的噴火”がいかに危険かを物語る災害でした。
■ なぜ逃げられなかったのか?
① 噴火のスピードが速すぎた
噴煙が発生してから数分で周囲を覆い、
避難の準備をする時間がありませんでした。
② 火山礫の直撃が多発
野球ボールほどの大きさの石が頭上から落下。
ヘルメットなしでは致命傷になりやすい。
③ 週末の登山者が多かった
多くの登山者が山頂付近に集中していたため被害拡大。
■ 御嶽山の教訓①
火山は「前兆なしに噴火する」ことがある
専門家でさえ予測が難しいのが火山。
登山者側も「噴火は突然起こるもの」と理解すべきです。
■ 御嶽山の教訓②
ヘルメットとゴーグルは命を守る装備
火山礫・火山灰から頭と目を守るために必須。
● 登山用ヘルメット
● 簡易ヘルメット
● ゴーグル
● ネックゲイター(口鼻保護)
これだけで致命傷のリスクは大幅に下がります。
■ 御嶽山の教訓③
噴火警戒レベルを理解しておく
- レベル1:活火山であることに留意
- レベル2:火口周辺規制
- レベル3:入山規制
- レベル4:避難準備
- レベル5:避難
登山前に必ずチェックし、レベル2・3では登山中止が賢明です。
■ 御嶽山の教訓④
山頂付近は“最も危険”
火山噴火は
● 火山弾
● 火山灰
● 火山性ガス
など「上からの攻撃」が中心。
山頂に長時間とどまるのは非常に危険です。
■ 御嶽山の教訓⑤
避難ルートは複数確保する
登山道が“1本道”の場合、逆方向に逃げるしかありません。
必ずルートを複数チェックしておくことで、生存率が上がります。
■ 火山噴火時の身を守る方法
● ヘルメットで頭を守る
● 口と鼻をタオル・ネックゲイターで覆う
● ゴーグルで視界を確保
● 風上に避難(有毒ガス回避)
● 谷底・火口方向には絶対に近づかない
● 雨具で体を覆い火山灰を防ぐ
降灰は窒息レベルで危険なので、呼吸を守ることが第一。
■ 火山灰が降った環境の危険性
● 吸い込むと肺や気管に悪影響
● 目に入ると強く痛む
● 電気機器に入ると故障
● 車はスリップ・視界不良
火山灰はただの砂ではなく「ガラス片」。
吸い込まない・浴びない対策が必須。
■ まとめ
御嶽山の噴火災害は、
「前兆のない噴火の恐怖」と「登山中の備え不足」の危険性を私たちに教えてくれました。
● 火山は突然噴火する
● 山頂ほど危険
● ヘルメット・ゴーグルは命を守る装備
● 警戒レベルは必ず確認
● 火山灰は“ガラス片”で非常に危険
安全な登山を楽しむために、
火山の特徴と危険性を理解したうえで計画を立てることが欠かせません。

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