災害時の「避難所」は国によって大きく違う。
日本の避難所運営をより良くするヒントが、海外にはたくさんあります。
■ 1. アメリカ｜“ペット同伴”が当たり前
アメリカでは多くの避難所が ペットOK。
- ケージ持参が前提
- 専用エリアを区分
- 動物福祉団体が運営に参加
- 感染対策の基準も整備されている
日本は自治体ごとの判断で、
まだ「同伴不可」が多いのが現状。
■ 2. カナダ｜避難所は“事前登録制”で混乱を防ぐ
カナダでは大規模災害時、
避難所は オンライン登録 が一般的。
- どの避難所に何人向かっているかリアルタイム把握
- 必要物資の自動計算
- 混雑を避けた分散避難が可能
日本でも同様のシステム導入は進んでいるが、
全国的な普及はまだこれから。
■ 3. ニュージーランド｜“コミュニティ主体”で運営
ニュージーランドの避難所は
地域住民が主体で運営。
- 住民が自主的に受付・物資管理
- 町内会やボランティア組織が意思決定に関与
- 役場はあくまでサポート
日本は行政主導型が多く、
現場の負担が偏りやすいのが課題。
■ 4. スウェーデン｜体育館ではなく“宿泊施設型”
スウェーデンの避難所は
体育館より 宿泊施設に近い仕様。
- プライバシー確保の個室・小部屋
- トイレ・洗面所が室内併設
- ベッドや毛布が標準装備
日本の避難所は体育館型が中心で、
長期避難には不向きな場合も多い。
■ 5. 台湾｜“障害者対応”が非常に手厚い
台湾では障害者・高齢者への配慮が徹底。
- 車いすルート明示
- 手話通訳者が常駐
- 要支援者名簿を迅速活用
- 専用スペースを優先設置
日本では自治体差が大きく、
避難所間で対応レベルが異なるケースがある。
■ 6. フィリピン｜避難所が“日常コミュニティ”として機能
フィリピンでは、避難所が普段から
地域の集会所・子ども支援施設として活用。
- 住民が場所に慣れている
- 子どもが安心して過ごせる
- 職員も平時から運営経験あり
日本は災害時だけ開く施設が多く、
いざ開設時に混乱が起きやすい。
■ 7. イタリア｜“避難所は最後の手段”という防災観
イタリアは「避難所へ行く」より、
在宅避難＝第一選択肢。
- 住宅の耐震化が国家プロジェクト
- 避難所利用者を最小化する方針
- 在宅避難ができる住宅とインフラ整備が前提
日本は避難所も重要だが、
今後は在宅避難環境の強化も必要。
■ まとめ
海外の避難所文化は、日本と大きく違う。
- ペット同伴（アメリカ）
- 登録制で混雑管理（カナダ）
- 住民主体の運営（NZ）
- 宿泊施設型の個別空間（スウェーデン）
- 障害者優先設計（台湾）
- 平時からの利活用（フィリピン）
- 在宅避難の国家戦略（イタリア）
これらは、
日本の避難所改善のヒントとして非常に有効。
日本の防災も、海外の優れた仕組みを融合させることで
もっと快適で安全な避難環境を作ることができます。
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