キャンプブームで焚き火を楽しむ人が増えていますが、
実は「焚き火による火災・やけど事故」が全国で急増しています。
焚き火は癒し効果がある一方、
強風・乾燥・飛び火・炭の処理など、
ちょっとした油断が大きな火災につながる危険な行為でもあります。
ここでは、焚き火を安全に楽しむための“防災の視点”を解説します。
■ ① 焚き火で起きやすい事故とは?
✔ ① 飛び火による山火事・枯草火災
火の粉は想像以上に飛び、風があると数メートル先まで到達します。
✔ ② 炭の不始末による再燃
一度消えたように見えても内部は高温のまま。
撤収中にごみ袋が燃えたケースも。
✔ ③ 子ども・高齢者のやけど
薪が爆ぜる・鍋が倒れる・炭が転がるなど、
瞬間的に危険が発生します。
■ ② 焚き火が「危険」になる条件
次の3つの条件が揃うと、焚き火は一気に危険性が上がります。
- 乾燥(湿度40%以下)
- 強風(風速5m以上)
- 落ち葉・枯れ草が多い地形
特に11〜3月は火災が多発する季節。
キャンプ場でも注意が必要です。
■ ③ 火災を防ぐ焚き火のルール
✔ 焚き火台を使う(直火はNG)
熱が地面に伝わると山火事の原因に。
✔ 風向きを常にチェック
焚き火の炎は風向きで性格が変わります。
✔ 半径3m以内の可燃物を除去
ブルーシート・イスの布・落ち葉などは離す。
✔ 水・土・消火バケツを必ず用意
消火は“素早さ”がすべてです。
■ ④ 絶対にやってはいけないこと
- そのまま放置して寝る
- 炭を地面に埋める(数時間後に再燃)
- アルコール燃料を継ぎ足す
- 子どもに火の管理を任せる
焚き火は「火を育てる」作業でもあるため、
必ず大人が責任を持って管理してください。
■ ⑤ 災害時に役立つ焚き火スキルもある
実は、焚き火は防災の面でも応用できます。
- 湯を沸かして暖を取る
- 照明代わりになる
- 雪中の応急暖房
- 料理・殺菌にも活用できる
ただし、災害時は周囲の延焼リスクが高まるため、
「焚き火=最終手段」 と覚えておくことが大切です。
■ まとめ
焚き火は楽しい時間をつくってくれますが、
その裏には“火災・やけどリスク”が常に潜んでいます。
→ 焚き火台の使用
→ 風と乾燥のチェック
→ 消火の準備
→ 子どもの安全管理
これらを徹底すれば、焚き火は安全に楽しめます。
防災士として言えるのは、
「焚き火は“癒し”であると同時に“火災の入り口”でもある」 ということ。
正しい知識で、安心してキャンプを楽しんでください。

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